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Home>知識一覧>パワースポット>羽黒山 午歳御縁年2026 ─ 12年に一度の出羽三山参拝、丙午が重なる東北最強の御縁年
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羽黒山 午歳御縁年2026 ─ 12年に一度の出羽三山参拝、丙午が重なる東北最強の御縁年

旅河 楓/ 旅と祈りの編集者パワースポット·2026.04.26 更新
羽黒山 午歳御縁年2026 ─ 12年に一度の出羽三山参拝、丙午が重なる東北最強の御縁年

山形県鶴岡市、庄内平野に突き出すように立つ羽黒山(はぐろさん、414m)。月山(がっさん、1,984m)、湯殿山(ゆどのさん、1,504m)と合わせて「出羽三山」と呼ばれる山岳信仰の聖地である。約1400年前、崇峻天皇の御子・蜂子皇子(はちこのおうじ)が開山したと伝えられ、修験道の修行地として、今日まで「生まれかわりの旅」の地として参拝者を迎えてきた。

その羽黒山にとって、令和8年(2026年)は12年に一度の特別な「午歳御縁年(うまどしごえんねん)」にあたる。さらに今年は60年に一度しか巡ってこない丙午(ひのえうま)の年でもあり、両者が重なるのは120年に一度しかない希有な一年──ここまで条件が揃うのは、おそらく現在の参拝者にとって生涯に一度の機会である。福カレンダー編集部の暦河 楓が、現地の伝承と暦の両側から、この御縁年を読み解いていく。

12年に一度、丙午と重なった令和8年 ─ 出羽三山が「現世の山」に変わるとき

御縁年(ごえんねん)とは、その神社仏閣の「開山・縁起の年」と十二支が重なる特別な年のことで、その年に参拝すると12年分のご利益を授かれるとされる古い信仰である。出羽三山にはそれぞれに御縁年があり、出羽三山神社の公式説明では羽黒山が午歳、月山が卯歳、湯殿山が丑歳とされている。三山合わせての開山は丑歳とされるため、丑年・卯年・午年と巡ってくる御縁年は、東北の修験信仰の暦そのものでもある。

なかでも羽黒山は、出羽三山のうち「現世(今生きるこの世)」を表す山と位置づけられている。月山が「過去・死後」、湯殿山が「未来・再生」を司り、三山を順に巡ることで「死と再生」を経て新しい自分に生まれ変わるという、いわゆる「生まれかわりの旅」の出発点が羽黒山である。御縁年に参拝することは、この現世のご加護を12年分まとめて願う行為だ。

そして令和8年は、その羽黒山の御縁年(午歳)と、60年に一度の丙午(ひのえうま)が完全に重なっている。福カレンダーの暦データで確認しても、2026年は元日(2026年1月1日/木曜・大安・一粒万倍日)の時点ですでに年干支「丙午」、月干支「辛丑」、日干支「乙亥」と、午のエネルギーが年柱に立っている。山形県観光物産協会、つるおか観光ナビ、DEGAM鶴岡ツーリズムビューロー(一般社団法人)の公式案内も、この御縁年を「12年分のご利益を得られる特別な一年」として揃って打ち出しており、出羽三山神社からも『令和8年丙午「羽黒山午歳御縁年」ご参拝案内』が公開されている。

蜂子皇子の伝説と593年の開山 ─ 八咫烏が導いた阿久谷

羽黒山の開山伝承は、593年(推古天皇元年)にさかのぼる。蜂子皇子は崇峻天皇の御子でありながら、政争を逃れ出羽国に下り、由良(現在の鶴岡市由良)の浜で神楽を舞う8人の乙女に出会う。乙女に促され、3本足の霊烏──八咫烏(やたがらす)に導かれて羽黒山中の阿久谷(あこや)にたどり着き、そこで修行を重ねたのち、羽黒山頂に羽黒権現を感得して祠を創建した、と伝えられる。続いて月山権現、湯殿山権現を感得し、出羽三山の開祖となった。

歴史を文献から見ていくと、現存する初期の文書には開山者の名として「能除(のうじょ)」と記されており、18世紀になってから「蜂子皇子」と記す文献が現れたとされる。明治の神仏分離を経て羽黒山が神道化された段階で、開山祖は蜂子皇子に定着した。──開山伝承の系譜そのものが、修験の山がたどってきた数奇な歴史を映している。

山頂に建つ「三神合祭殿(さんじんごうさいでん)」は、月山・羽黒山・湯殿山の三神を一棟に合祀する出羽三山神社の中心社殿である。月山と湯殿山は積雪のため冬期間の参拝が困難になるため、合祭殿は実質的な里宮の役割を担い、年中通じて三山の神々に参拝できるよう配慮されている。御縁年に羽黒山を訪れれば、ここで三山すべてに祈りを捧げられるという仕組みだ。

2,446段の石段と国宝五重塔 ─ 杉並木が守る千年の参道

羽黒山の参道は、随神門(ずいしんもん)から山頂までの全2,446段。羽黒町観光協会の案内によれば、神社の参道としては日本一の石段数とされる。石段の両側には樹齢350年を超える杉並木が立ち並び、夏は涼を運び、秋は紅葉をまとう。参道の途中には、樹齢1,000年・幹周りおよそ10mと伝わる「爺杉(じじすぎ)」が立ち、出羽三山の時間を一身に引き受けたような威厳がある。

随神門をくぐって少し下ると、視界がひらけて朱塗りの五重塔が現れる。「国宝・羽黒山五重塔」である。文化遺産オンラインや山形県観光物産協会の公式情報によれば、平将門が創建したと伝えられ、現在の塔は約600年前に再建されたもの。三間五層柿葺(こけらぶき)素木造、高さ29.0m、東北地方最古の塔として、昭和41年(1966年)に国宝指定を受けた。

五重塔から先、参道は「一の坂」「二の坂」「三の坂」と呼ばれる急な石段の連なりに変わる。一の坂は祓川を渡って始まり、最大の難所とされる二の坂を登りきると、開けた場所に「二の坂茶屋」が見えてくる。地元では「ここまで登れば山頂は近い」と言われる、参拝者の小さな目印である。三の坂を登り切った先に、三神合祭殿と蜂子神社が待っている。

暦が選ぶ2026年の参拝吉日 ─ 御縁年×吉日の重なり

御縁年は通年がご縁の年だが、暦と祭礼が重なる日に参拝すれば、ご利益はさらに重層的になる。福カレンダーの暦データから、2026年に出羽三山神社の主要祭礼と暦の吉日が重なる日をいくつか挙げる。

2026年5月8日(金) 御田植祭 ─ 日干支「壬午(みずのえうま)」、つまり年干支の丙午と五行で響き合う「午の日」に当たる。六曜は赤口、月相は満月過ぎの下弦に向かう日。御縁年の干支と祭礼日の干支が同じ「午」で重なるのは偶然ではあるが、参拝者の心理としては、この一致は強く意識される日になるだろう。

2026年7月1日(水) 月山神社本宮開山祭 ─ 先負・大明日・満月。例年、この日に月山の参拝路が正式に開かれる。三山参りを志すのであれば、月山開山祭の前後に羽黒山を参拝し、満月の力を背負って月山に向かう、という巡り方が暦的にも整う。

2026年7月15日(水) 例大祭・花祭り ─ 日干支「庚寅(かのえとら)」で寅の日、加えて大明日、月相は新月。寅の日は古来「金運の吉日」とされる吉日で、新月は「始まり」の象徴。一年で最も大切な羽黒山の例大祭がこの暦に乗るのは、御縁年ならではの巡り合わせだ。例大祭では稲花に見立てた造花が授与され、家庭の神棚に祀ることで五穀豊穣を祈る古い習わしがある。

2026年7月19日(日) 天赦日 ─ 暦の上で最も縁起がよいとされる「天赦日」が日曜日に当たる。福カレンダーで2026年の天赦日を確認すると、3月5日・5月4日・5月20日・7月19日・10月1日・12月16日の計6日。例大祭の4日後に来るこの天赦日に合わせて参拝計画を組めば、御縁年×天赦日という、生涯に一度の組み合わせを引き寄せられる。

2026年8月31日(月) 八朔祭(蜂子神社祭) ─ 稲が実りはじめる時季の風鎮めの祭。台風の季節を前に、稲が倒されぬよう山伏たちが祈る神事である。

2026年12月31日(木) 松例祭 ─ 大晦日の夜から元日にかけて行われる、羽黒修験の冬の峰の総仕上げ。「大松明(おおたいまつ)行事」は2011年に国の重要無形民俗文化財に指定されている。日干支は己卯、六曜は先負で不成就日にあたるが、修験の祭礼そのものがこの日の暦を超越して行われる、特別な一日である。

御縁年の特別企画として、出羽三山神社とつるおか観光ナビでは、年間を通じた「午歳御縁年特別授与品(1月-12月)」、3月から12月まで提供される「羽黒山八景膳」、御縁年記念品「生胡麻豆腐」、夏季予定の「国宝羽黒山五重塔ライトアップ」、ガイドと巡る「羽黒山八景散策」などが告知されている。八景膳は、かつて参拝者に親しまれた「羽黒山八景」の景勝地八ヶ所を、ひとつひとつの料理に見立てて巡る御膳で、午歳御縁年限定の特別企画である。

旅と祈りの編集者・旅河楓のメモ ─ 御縁年の歩き方

私自身は学生時代に羽黒山だけを日帰りで参拝したことがあり、その時はまだ「現世の山」という言葉の意味がよく分からないまま、ただ2,446段を上り下りしただけで降りてしまった。今回の御縁年に向けて、改めて出羽三山の正式参拝モデルコース(山形県観光物産協会推奨)を見直したところ、「2泊3日で羽黒山→月山→湯殿山と巡る」コースが一番王道らしい。1日目に羽黒山で「現世」、2日目に月山で「過去・死後」、3日目に湯殿山で「未来・再生」を辿る、文字どおりの生まれかわりの旅である。

御朱印は三神合祭殿で頂ける。社紋は八咫烏──蜂子皇子を導いたあの3本足の霊烏が、出羽三山神社の象徴となっている。サッカー日本代表の胸にいる八咫烏とは別系統の意匠だが、神話を共有しているという点では、東北の山深くまで来てこの烏を見る感慨はまた違うものがある。

東北の午年・馬ゆかり神社という文脈では、岩手県奥州市の駒形神社も2026年に注目したい一社である。陸中一宮として約1500年の歴史を持ち、午歳の守護神として信仰される勝負運の聖地で、羽黒山と合わせて東北の午年参拝として組むことができる。さらに東北全体のパワースポットとして、2026年の吉日に参拝したい東北の神社・寺院5選も合わせて読みたい。

御縁年は通年が「ご縁」の年であり、無理に特定の日を選ぶ必要はない。それでも、もし日程を選べるのなら、2026年7月15日の例大祭(寅の日・大明日・新月)か、その4日後の7月19日の天赦日、もしくは御田植祭の5月8日(壬午)あたりに照準を合わせて、宿の早めの予約を検討したい。福カレンダーの2026年吉日カレンダーで全日程の暦を確認しながら、自分にとっての御縁年を組み立てていくのが、いちばん腑に落ちる旅になるはずだ。鳥居をくぐるとき、少しだけ時間の流れが変わる──羽黒山の杉並木の中で、その感覚はきっと、いつもの神社よりも深く訪れる。


主な参照先・出典:

  • 出羽三山神社 公式ホームページ 「令和8年丙午『羽黒山午歳御縁年』ご参拝案内」 http://www.dewasanzan.jp/
  • つるおか観光ナビ 「2026年は12年に一度の特別な『羽黒山午歳御縁年』」 https://www.tsuruokakanko.com/course/10779
  • 一般社団法人DEGAM鶴岡ツーリズムビューロー プレスリリース(PR TIMES、2025年) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000158471.html
  • 山形県観光物産協会「やまがたへの旅」公式 https://yamagatakanko.com/dewasanzan
  • 羽黒町観光協会 https://hagurokanko.jp/
  • 文化遺産オンライン 「羽黒山五重塔」 https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/199129
  • 福カレンダー 暦データ(2026年)NAOJ公式値ベース
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