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須賀のまつり 2026 ─ 平塚三嶋神社の例大祭が「三重吉日」と海の日に重なる二日間

旅河 楓旅と祈りの編集者·2026.06.15 更新·約9分
須賀のまつり 2026 ─ 平塚三嶋神社の例大祭が「三重吉日」と海の日に重なる二日間

この記事でわかること

神奈川県平塚市の三嶋神社例大祭「須賀のまつり」。2026年は7月19日(日)から20日(海の日)に開かれ、初日が天赦日・一粒万倍日・大安の三重吉日と重なる稀な年。大神輿の渡御と海辺の禊を、暦と土地の記憶から読み解きます。

目次
  1. 1.須賀のまつりとは ─ 相模湾に開いた港町の夏神事
  2. 2.2026年の日程と見どころ ─ 神輿が町を渡る二日間
  3. 3.暦が祝う2026年 ─ 須賀のまつりが「三重吉日」に重なる稀な年
  4. 4.海辺の禊 ─ 「浜降り」と湘南の信仰
  5. 5.訪れる人へ ─ アクセスと祭りの楽しみ方
  6. 6.まとめ ─ 暦と海が重なる、2026年の須賀のまつり

七月の湘南は、潮の匂いが濃くなる。平塚駅の南口を出て相模湾のほうへ歩くと、住宅地のあいだから祭囃子が聞こえてくる季節があります。太鼓と笛、そして地を揺らす担ぎ手の掛け声。神奈川県平塚市の夏を告げる**「須賀のまつり」**── 三嶋神社の例大祭です。

鳥居をくぐるとき、少しだけ時間の流れが変わる。その感覚を、海辺の町ほど強く感じる場所はありません。今回は2026年の須賀のまつりを、暦と土地の記憶の両面から歩いてみます。


須賀のまつりとは ─ 相模湾に開いた港町の夏神事

「須賀(すか)」は、平塚市の南部、相模川の河口近くに広がる地名です。かつては須賀湊(みなと)として栄えた漁師町で、海とともに暮らしてきた人々の信仰の中心が、この三嶋神社でした。

三嶋神社は、伊豆の三嶋大社(静岡県三島市)と同じ神をまつると伝えられる古社です。三嶋の神は海と山の幸を司り、漁業や航海の守り神として、海辺の町に広く勧請されてきました。須賀の人々にとって、海は恵みであると同時に畏れの対象でもあった──その両方の感情が、この祭りの根にあります。

須賀のまつりは、地元で三百年以上にわたって受け継がれてきたと語られる夏祭礼です。正式には三嶋神社の例大祭にあたり、夏の盛りに神輿が町を巡って災厄を祓い、人々の無病息災を祈ります。観光のために整えられた祭りではなく、氏子の暮らしのなかから続いてきた神事である点が、湘南のほかの大型イベントとは少し違う表情を見せてくれます。

海辺の祭りには、どこか祈りの密度が高い。波の向こうに何があるかを、人々が肌で知っているからかもしれません。


2026年の日程と見どころ ─ 神輿が町を渡る二日間

2026年の須賀のまつりは、例年どおり七月中旬、**7月19日(日)から7月20日(月・海の日)**にかけて行われる見込みです。土地の祭りは天候や神社の判断で時刻が前後することがあるため、訪れる前には平塚三嶋神社の公式案内で最新情報を確認してください。

見どころは、なんといっても**神輿の渡御(とぎょ)**です。

  • 大神輿2基:祭りの主役。重さのある本社神輿を、揃いの半纏をまとった担ぎ手たちが交代で担ぎ上げます
  • 町内神輿6基:須賀の各町内が受け継ぐ神輿。子ども神輿が加わる町もあり、世代を越えて担ぎ手が育っていきます
  • 太鼓山車(だし):祭囃子を奏でながら巡行し、町に祭りの到来を告げます

二日間を通して、神輿と山車は須賀の各町内を渡り歩きます。狭い路地を神輿が練り、角を曲がるたびに掛け声が高まる──ガイドブックには載らない、その土地の生活圏のなかでこそ祭りの熱量は伝わってきます。神輿を担ぐのは見物のためではなく、町を清め、神の力を隅々まで行き渡らせるため。だからこそ、観光地化された祭りにはない素朴な迫力があります。

日程曜日おもな神事・見どころ
7月19日日宵宮・町内神輿の渡御、太鼓山車の巡行が本格化
7月20日月(海の日)本祭・大神輿渡御、夕刻に海辺での神事

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暦が祝う2026年 ─ 須賀のまつりが「三重吉日」に重なる稀な年

旅と暦を併せて見ていると、ときどき「この年の祭りは、暦のほうが先に祝っている」と感じる巡り合わせに出会います。2026年の須賀のまつりは、まさにそれです。

福カレンダーの暦データ(国立天文台の公式値にもとづく算出)で初日の7月19日をひもとくと、この日は天赦日・一粒万倍日・大安が同時に重なる、2026年でも指折りの吉日でした。

日付六曜おもな暦注月相日干支
7月19日(日)大安天赦日・一粒万倍日繊月甲午
7月20日(月)赤口海の日(祝日)三日月乙未

天赦日は「天が万物の罪を赦す」とされる日本の暦で最上位の吉日で、2026年には3月5日・5月4日・5月20日・7月19日・10月1日・12月16日の計6日しかありません。そこへ「小さな種が万倍に実る」とされる一粒万倍日と、終日凶の時間がない大安が加わる──祭りの初日が、これほど整った暦に重なる年はそう多くありません。

なお、競合の暦サイトのなかには7月19日を「不成就日と重なる要注意日」と記すものがありますが、これは別日との取り違えです。2026年7月の不成就日は7月8日・16日・24日で、19日は該当しません。日取りを大切にする方は、福カレンダーの2026年7月のカレンダーで照合してみてください。

翌20日は海の日。海とともに生きてきた須賀の町の祭りが、海に感謝する国民の祝日に本祭を迎えるという構図には、暦の妙を感じずにはいられません。神輿を担ぐ前に、その日が暦のうえでどんな意味を持つのかを知っておくと、祭りの景色は少し違って見えてきます。


海辺の禊 ─ 「浜降り」と湘南の信仰

須賀のまつりがほかの神輿祭りと一線を画すのは、海とのつながりです。本祭の夕刻、神輿を相模湾の渚へと担ぎ下ろし、潮で清める「浜降り(はまおり)」の神事が行われると伝えられています。海の塩で神輿と担ぎ手を祓い清める──港町ならではの、海の信仰がそのまま形になった神事です。

ここで一つ、混同しやすい点を整理しておきます。同じ湘南の海の日には、隣の茅ヶ崎で「浜降祭(はまおりさい)」という別の大きな祭りが開かれます。こちらは寒川神社や周辺神社の多数の神輿が早朝の海に入る勇壮な神事で、神奈川県の無形民俗文化財に指定されています。名前も海の禊という性格もよく似ていますが、須賀のまつり(平塚・三嶋神社)と茅ヶ崎の浜降祭は別の祭りです。湘南の海辺には、海を祓いの場とする信仰が点々と息づいている、と理解するとわかりやすいでしょう。

海で神輿を清める所作には、次のような意味が重ねられてきました。

  1. 祓い:潮の力で、神輿と人についた穢れを洗い流す
  2. 感謝:一年の海の恵みへの礼を、神とともに海に返す
  3. 祈願:漁の安全と豊漁、そして町の無病息災を願う

夕日が相模湾に落ちていく時間に、神輿が波打ち際へ進む光景は、この祭りでもっとも印象的な瞬間です。スピリチュアルな解釈を持ち出さなくても、海に向かって頭を垂れる人々の姿そのものが、土地の祈りを静かに語っています。


訪れる人へ ─ アクセスと祭りの楽しみ方

須賀のまつりは、観光客を集めるための祭りではなく、町の人々の祭りです。だからこそ、訪れる側にも少しの心配りが求められます。

  • アクセス:JR東海道線「平塚駅」南口から、須賀地区へは徒歩またはバス。会場周辺は交通規制がかかるため、公共交通機関の利用がおすすめです
  • 見学のマナー:神輿の進路をふさがない、担ぎ手や氏子の方の動きを妨げないなど、神事への敬意を忘れずに。撮影時も人の流れを止めないよう配慮を
  • 暑さ対策:七月の海辺は日差しが強く、湿度も高め。帽子・水分・日陰での休憩をこまめに
  • 周辺の楽しみ:平塚は七夕まつりでも知られる町。祭りの前後に、相模湾の海辺や地元の和菓子屋を訪ねてみるのも、旅の余韻になります

私が祭りを訪ねるときに一つだけ守っているのは、帰りにその土地の和菓子を買うこと。汗をかいて神輿を見送ったあと、海風のなかで食べる涼しげな水ようかんや葛切りは、暦のうえの「夏の盛り」を体ごと教えてくれます。祭りは見るものであると同時に、その土地の時間を味わうものでもあるのですね。


まとめ ─ 暦と海が重なる、2026年の須賀のまつり

2026年の須賀のまつりは、初日の7月19日が天赦日・一粒万倍日・大安の三重吉日に、本祭の7月20日が海の日に重なる、巡り合わせのよい年です。三百年以上にわたって須賀の町が守ってきた神輿の渡御と、海辺での清めの神事。そのどちらにも、海とともに生きてきた港町の祈りが息づいています。

派手な観光イベントではないぶん、訪れる人は祭りの「素」の姿に出会えます。暦が告げる吉日の意味を胸に、湘南の夏の渚で、神輿を見送ってみてください。鳥居をくぐったときに変わるあの時間の流れを、海辺の祭りはきっと一段と濃く感じさせてくれるはずです。

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参考

  • 平塚三嶋神社 公式サイト
  • 三嶋大社(静岡県三島市)
  • 平塚市 公式サイト

📚参考文献・出典

  1. 文化財オンライン (文化庁)— 文化庁(参照: 2026-05-16)
  2. 神社本庁 公式サイト— 神社本庁(参照: 2026-05-16)
  3. 観光庁— 国土交通省 観光庁(参照: 2026-05-16)
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