神馬訪い巡り 2026 ─ 60年に一度の丙午年、7社で授かる切り絵御朱印と特別お守りの旅

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神馬訪い巡り 2026 ─ 60年に一度の丙午年、7社で授かる切り絵御朱印と特別お守りの旅
朝の参道で、馬と目が合う瞬間
夜明け前に多度大社へ向かったとき、神馬舎の小窓から覗く芦毛の鼻先と一瞬だけ目が合った。錦山号という名の馬は九歳。差し出した人参を、まるで何百年も同じことを繰り返してきたかのような落ち着きで受け取った。鳥居をくぐるとき、少しだけ時間の流れが変わる ── そう感じる場所に、生きた馬が佇んでいる。これは、近代の神社境内にしては奇跡的にも思える光景なのである。
2026年は、60年に一度の 丙午(ひのえうま) 年。十干十二支の組み合わせのなかでも、火(丙)と火(午)が重なる「火気の極」とされ、エネルギッシュな一年になると古来語られてきた年廻りだ。この機を捉え、全国でも珍しく「生きた神馬」を奉る7つの神社が連携し、2026年元日より 「丙午歳 神馬訪(おとな)い巡り」 という共同企画を立ち上げた。各社で授与される切り絵御朱印・特別お守りは、いずれも丙午年限りの意匠で、次回は2086年まで巡ってこない。
本稿では、福カレンダー編集部の旅河 楓が現地・電話・公式情報を辿りながら、7社それぞれの物語と授与品の輪郭を、暦の節目と組み合わせて整理する。「どの順で巡るか」「どの日に授かるか」を決める手がかりとして読んでいただきたい。
「丙午歳 神馬訪い巡り」とは ─ 7社が手を結んだ前例なき試み
この企画は、毎日新聞・FNNプライムオンライン両社の報道によれば、現代の日本において 生きた神馬を継続飼育している社寺7社が初めて手を結んだ共同授与プロジェクト である。神社界では、共通のテーマ巡礼(七福神巡り、不動巡りなど)は古くから存在するが、「神馬」を共通項に北は神奈川・山梨から南は鹿児島まで広域で連携した例は前例を聞かない。
参加7社は、金刀比羅宮(香川)/平塚八幡宮(神奈川)/小室浅間神社(山梨)/多度大社(三重)/賀茂別雷神社(京都)/吉川八幡神社(大阪)/鹿児島神宮(鹿児島) の七社。各社は2025年の秋頃から準備を進め、2026年元日0時より特別授与を開始した。
各社の授与は通年で続くため、午年の終わる 2026年12月31日まで 巡る時間がある。年内に七社をすべて回りきった参拝者には、結願印(成就の証となる印章)の授与を予定している社もあると公式情報に記されている(詳細は各社確認)。
7社の顔ぶれ ─ 北から南へ、神馬の物語
まずは7社の概要を一覧で示す。この一覧は2026年5月時点で各社公式サイト・観光情報サイト・主要メディア報道を突き合わせて整理したもの。授与料金や時間は変更の可能性があるため、最終確認は各社公式に当たっていただきたい。
| # | 神社名 | 所在地 | 神馬名 | 創建(伝承) | 主な特色 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 平塚八幡宮 | 神奈川県平塚市浅間町 | 皐月(白)/東風(黒白) | 仁徳天皇68年 | 相模國一國一社、地震鎮めの古社 |
| 2 | 小室浅間神社(下浅間) | 山梨県富士吉田市 | 神馬(白) | 大同2年(807) | 9月「流鏑馬と馬蹄占」(無形民俗文化財) |
| 3 | 多度大社 | 三重県桑名市 | 錦山号(芦毛・雄9歳) | 5世紀頃 | 北伊勢大神宮、白馬伝説1500年 |
| 4 | 賀茂別雷神社(上賀茂神社) | 京都市北区 | 神山号 | 飛鳥時代 | 世界遺産、5/5「賀茂競馬」(古式競馬) |
| 5 | 吉川八幡神社 | 大阪府豊能郡豊能町 | いづめ号(和種) | 治暦年間(1065-69) | 和種神馬を祀る5社のひとつ |
| 6 | 金刀比羅宮 | 香川県琴平町 | 光驥号/白平号 | 大物主命を祀る古社 | 785段の石段、漁業・海の守護 |
| 7 | 鹿児島神宮 | 鹿児島県霧島市隼人 | 清嵐号(芦毛・雄) | 神代/神武天皇御代 | 彦火火出見尊(山幸彦)祀る、JRA奉納神馬 |
古くから日本の神社では、白馬は人々の願いを神に届ける使者として奉られてきた。平安期以前の宮中では正月七日に「白馬節会(しろうまのせちえ)」が営まれ、白い馬を見て邪気を祓うという信仰が伝わっている。神馬は単なる神社境内の動物ではなく、祈りを天と人とのあいだに運ぶ媒介者 として、千年単位の時間をかけて位置づけられてきた存在なのである。
1. 平塚八幡宮(神奈川)─ 二頭の神馬と相模國一國一社
仁徳天皇68年、地震に苦しむ人々を見かねた天皇が應神天皇の御神霊をお祀りされたのが創祀と伝わる古社。旧称「鶴峯山八幡宮」。境内には白い「皐月(さつき)」六歳の雌と、黒白ツートンの「東風(こち)」三歳の雄、二頭の神馬が暮らす。アクセスはJR平塚駅から徒歩8分と、首都圏からのアクセス性は7社中随一。
2. 小室浅間神社(山梨)─ 流鏑馬と馬蹄占の社
冨士山下宮小室浅間神社は、地元では「下浅間」と呼ばれる富士吉田の鎮守。社伝によれば大同2年(807)、坂上田村麻呂が東征の戦勝を祈って創建したとされる。9月に行われる流鏑馬の際、馬蹄が地面に残した跡で吉凶を占う 「馬蹄占(ばていうら)」 は富士吉田市の無形民俗文化財に指定されている。武田氏も祈願所としたという由緒の重さは、参道に立つだけで肌で感じられる。
3. 多度大社(三重)─ 1500年の白馬伝説
「お伊勢さんに参らば、お多度もかけよ」と謡われた北伊勢大神宮。神馬「錦山号」は2026年現在9歳の芦毛の雄馬。神馬舎の正面には人参を入れる箱があり、隣で売られている人参(1皿100円)を直接献ずる仕組みは、参拝者と神馬の距離を一気に縮める。多度大社は午年限定の 「切り絵丙午歳御朱印」(1,500円) と、9頭の馬が描かれた 「うまくいく守」 が授与の核。詳しい参拝動線は多度大社(三重・桑名)2026 ─ 白馬伝説と上げ馬神事の参拝ガイドで取り上げている。
4. 賀茂別雷神社(京都)─ 神馬・神山号と賀茂競馬の系譜
世界遺産・上賀茂神社。神馬「神山(こうやま)号」は二之鳥居外の神馬舎で迎えてくれる(土日祝のみの出社が多い)。5月5日に営まれる 「賀茂競馬(かものくらべうま)」 は平安末期から続く古式競馬で、菖蒲の根の長さを競う風流から発展したと伝わる神事。本年の競馬と神馬訪い巡りを併走させる構成は、上賀茂神社(京都) 2026 ─ 5月5日賀茂競馬と日本最古の神馬神事に詳しい。
5. 吉川八幡神社(大阪)─ 和種の神馬「いづめ」君
平安時代後期、源頼仲(摂津源氏源頼国の七男)が高代寺中興とともに八幡宮を勧請したのが始まり。本殿は安政三年(1856)の建立。御神馬「いづめ」君は、日本在来種(和種)が神馬を務める希少な神社のひとつ ── 全国でわずか5社と言われる ── のその一柱である。アクセスは能勢電鉄妙見口駅から徒歩約10分。境内裏手には国の天然記念物ツブラジイ(円椎)の北限が広がる。
6. 金刀比羅宮(香川)─ 二頭神馬と785段の石段
「こんぴらさん」の名で親しまれる海の守護神。神馬は 「光驥(こうき)号」 と 「白平(しろひら)号」 の二頭体制。公式が用意した切り絵御朱印は、向き合う二頭の神馬が描かれた限定意匠(1,000円)。785段の石段(奥社まで含めると1,368段)は、四国遍路と並ぶ"足で詣でる"霊場として知られる。冬の参道風景は金刀比羅宮の初詣 ─ 785段の石段を昇る新春の開運が参考になる。
7. 鹿児島神宮(鹿児島)─ JRA奉納のサラブレッド「清嵐号」
神代の創祀と伝わる九州の古社。彦火火出見尊(山幸彦)を主祭神とする。御神馬「清嵐(せいらん)号」は2001年に日本中央競馬会(JRA)から奉納されたサラブレッド。性格はやや荒々しく、それも愛嬌として地元紙に取り上げられている。広い境内と霧島連山を望む立地は、午年の旅の終着点として象徴的だ。
暦に沿う参拝タイミング ─ 2026年「最強の午の日」を狙う
7社をいつ巡るか。福カレンダー編集部としては、丙午年の暦の節目 と組み合わせて巡礼計画を立てることをお勧めしたい。日付の正確性は本企画の核心に関わるため、暦データはすべて福カレンダーの2026年暦マスター(NAOJ公式値準拠)で照合済みである。
特に押さえておきたい日が以下の三つだ。
- 2026年5月20日(水) ─ 天赦日 × 大明日 × 甲午(きのえうま)の日。日干支に「午」が立つ"午の日"が、丙午年の天赦日と重なる希少な配置。神馬の社を訪れるならこの日が随一の候補。
- 2026年6月1日(月) ─ 丙午(ひのえうま)の日。年(丙午)と日(丙午)が同じ干支で並ぶ「年日同干支」の特異日。2月1日にも同じ配置が巡っており、年に複数回の丙午日を迎える丙午年ならではの節目だ。
- 2026年7月19日(日) ─ 天赦日 × 一粒万倍日 × 大安 × 午の日 が四重で揃う「2026年最強開運日」候補。この日は神社で願掛け(=今後の準備の宣言)に充てるのが伝統解釈と相性が良く、四つの吉が重なる希少な配置を活かしやすい。
参拝の順路としては、首都圏起点(平塚→小室)→中部(多度)→近畿(上賀茂→吉川)→四国(金刀比羅)→九州(鹿児島) という北から南への動線が、日本列島と神馬の物語を時系列で辿る上で自然である。すべて回りきるなら3〜4泊5日が無理のない目安。一回の旅で全社は難しくとも、午年12ヶ月のうち月一社のペースで回れば、年末までに結願は十分間に合う。
御朱印と特別お守り ─ 各社の授与品
各社の授与品は2026年5月時点での公開情報をもとに整理した。料金や授与時間は社務所事情で変動するため、遠方からの参拝前には公式サイトまたは電話確認をお勧めする。
- 平塚八幡宮:神馬「皐月」「東風」二頭を意匠に取り入れた限定御朱印および守札
- 小室浅間神社:流鏑馬と神馬を組み合わせた切り絵御朱印(9月の流鏑馬期間に限定授与の可能性あり)
- 多度大社:切り絵丙午歳御朱印 1,500円/うまくいく守(馬9頭意匠、語呂合わせ「うま(馬)く(9)いく」)
- 賀茂別雷神社(上賀茂神社):神山号と神馬舎を意匠化した限定御朱印
- 吉川八幡神社:和種神馬「いづめ」君を主役にした切り絵御朱印(参拝記念のSNS発信が活発)
- 金刀比羅宮:向き合う「光驥号」「白平号」の切り絵御朱印 1,000円
- 鹿児島神宮:芦毛の「清嵐号」を意匠に据えた特製御朱印(JRA奉納の経緯も社頭で説明あり)
授与開始当初に各社に問い合わせた際、共通して聞かれた言葉が「数量限定ではないが、人気が出た社では授与時間に列ができる日もあります」というものだった。確実に授かりたい場合は、午前中の参拝を前提に予定を組むのが堅実である。
旅河楓の取材メモ ─ 60年の循環に立ち会う重み
最後に、編集者として現地を歩いた感覚を書き留めておきたい。
7社のうち5社は、神馬舎が境内の比較的目立たない場所に置かれている。これは「神馬は神に仕える存在で、見世物ではない」という古層の発想による。だからこそ、参拝者が静かに佇んで馬と相対する時間は、現代の神社参拝では得難い静けさをまとう。スマートフォンを下ろし、馬の呼吸の音を聞きながら手を合わせる ── その十数秒のあいだ、自分の願いがどれほど他者と地続きであるかを、馬の黒い瞳が教えてくれた。
60年に一度の丙午は、戦後の暦のなかでは1966年と2026年の2回しか巡ってこない。次は2086年。次の丙午歳に立ち会える人がこの文章の読者のなかにいるかもしれず、いないかもしれない ── そう考えると、2026年の今年、足で歩ける範囲だけでも訪れる価値がある。取材を終えて、編集部としてもそう感じている。
参拝の最適日や月次の暦詳細は福カレンダー 2026年5月暦カレンダーで日別に確認できる。神馬の社へ向かう朝、旅の支度に暦を一冊添えていただきたい。
参考文献:
- 観光三重「【桑名市多度】午年の2026年は多度大社へ」(kankomie.or.jp)
- 金刀比羅宮 公式「丙午歳 神馬訪い巡り」告知(konpira.or.jp)
- 毎日新聞「うまいことまわって 神馬飼育の神社7社が連携」(Yahoo!ニュース掲載 news.yahoo.co.jp)
- FNNプライムオンライン「神馬で御利益 全国の神社で初の取り組み」(Yahoo!ニュース掲載 news.yahoo.co.jp)
- かごかご.jp「2026年の午年にこそお参りしたい鹿児島神宮と御神馬」(kago-kago.jp)
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旅河 楓旅と祈りの編集者
- パワースポット
- 神社仏閣
- 地域の祭事
全国の神社仏閣・パワースポットを自分の足で歩き、土地の歴史と信仰を紐解く旅する編集者。地元の方への取材を大切にし、ガイドブックには載らない「祈りの風景」を伝える記事が読者に支持されている。
この編集者の記事を見る →この記事について
本記事は一般的な暦の知識や伝統的な解釈に基づいています。 占いの結果を保証するものではありません。最終的な判断はご自身でお願いします。
免責事項を読む →福カレンダーでは、暦に関するコンテンツを正確かつ分かりやすくお届けするよう努めています。
編集方針について →参考情報:暦注・民俗資料、公的機関の暦情報を参考に編集部が整理しています。
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