2026年11〜12月「縁起の良い日」の落とし穴 ─ 七五三11/28・酉の市11/7と11/19・己巳の日12/21に重なる凶日を暦注下段で読む

この記事でわかること
2026年11〜12月に「縁起の良い日」として紹介されやすい5日のうち4日は、暦注下段まで開くと凶日が同居しています。七五三の11/28は不成就日、酉の市の11/7・11/19は十死日、己巳の日12/21は不成就日と十死日。凶日の重ならない代わりの日と、重なる日の過ごし方を暦の案内人が整理します。
目次
朝晩の空気がひんやりとして、手帳に年末までの予定を書き込みはじめる頃ですね。11月から12月は、七五三のお参り、酉の市、年末の金運日と、「日取り」を気にする行事がいちばん集まる季節です。
ところが2026年のこの2か月には、ちょっとした落とし穴があります。「縁起の良い日」として紹介されやすい5日のうち4日は、暦注下段まで開くと凶日が同居しているのです。六曜と吉日の名前だけを見ていると気づきにくいので、福カレンダーの暦データで一日ずつ確かめていきましょう。
5日を並べる ─ 下段まで開くと4日に凶日がいる
まずは、七五三・酉の市・金運の文脈でよく名前の挙がる5日を一覧にします。福カレンダーの暦計算は、国立天文台の暦象年表が公表する天文値をもとにしています。
| 日付 | 行事・文脈 | 六曜 | 吉日 | 凶日(暦注下段) |
|---|---|---|---|---|
| 2026/11/07(土) | 酉の市・一の酉/立冬 | 赤口 | 一粒万倍日 | 十死日 |
| 2026/11/19(木) | 酉の市・二の酉 | 友引 | 一粒万倍日 | 十死日 |
| 2026/11/22(日) | 七五三の候補日/小雪 | 大安 | — | なし |
| 2026/11/28(土) | 七五三の候補日 | 大安 | 大明日 | 不成就日 |
| 2026/12/21(月) | 金運日(己巳の日) | 大安 | 大明日・己巳の日 | 不成就日・十死日 |
凶日と無縁なのは、11月22日(日)の大安だけ。しかもこの日は吉日の名前が付いていないため、「吉日の多い日」を探す読み方ではむしろ見落とされがちです。
なお、七五三の本来の日である11月15日(日)は仏滅×巳の日。暦注下段の凶日は重なっていませんが、六曜を気にするご家族には迷いどころでしょう。
暦注は大きく「上段・中段・下段」に分かれていて、一粒万倍日や不成就日・十死日はいずれも下段に書かれる選日です。上段の六曜と下段の吉日だけを拾い、同じ下段の凶日を拾わない──この半分だけの読み方が、落とし穴の正体なのですね。
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この知識を活かして、最適な日を見つけましょう。
酉の市の二日がそろって十死日になる理由
一の酉(11/7)と二の酉(11/19)が両方とも十死日なのは、偶然ではありません。
十死日は「十死一生日」とも呼ばれ、受死日に次ぐ大凶日とされる選日です。どの日が十死日になるかは、節気で区切った月(節月)と、その日の十二支の組み合わせで決まります。福カレンダーの暦データが採用している規則では、十死日の十二支は「酉・巳・丑」を順にくり返し、
- 亥月(立冬から大雪の前日まで)は酉の日が十死日
- 子月(大雪から小寒の前日まで)は巳の日が十死日
となります。2026年の立冬は11月7日、大雪は12月7日。つまり立冬当日の11/7から12/6までの酉の日は、すべて十死日です。一の酉11/7、二の酉11/19、そして12日後の酉の日である12/1(火)も十死日にあたります。12/1は12月の日付なので、2026年は「三の酉」がありません。
酉の市はもともと11月の酉の日に立つ市ですから、立冬以降に巡ってくる酉の日は、この規則の上では十死日と重なる運命にあるのです。
暦は関所ではなく道しるべ。いつだって、あなたの一歩を後押ししてくれます。
とはいえ、酉の市の日取りは神社が決めるもので、私たちが動かせるものではありません。十死日だから行かない、という話ではなく、お参りと熊手のお求めは例年どおり、ただし同じ日に大きな契約や入籍を重ねない、という程度の意識で十分でしょう。酉の市そのものの楽しみ方は酉の市2026の記事にまとめています。
七五三 ─ 11/28を選ぶ前に比べたい候補日
七五三のお参りは土日祝に集まります。11月の週末と祝日を、暦注下段の凶日の有無で並べてみましょう。
| 日付 | 六曜 | 吉日 | 凶日 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 2026/11/01(日) | 赤口 | 大明日 | なし | 赤口は正午前後が吉 |
| 2026/11/03(火・文化の日) | 友引 | 巳の日 | なし | 祝日のお参りに |
| 2026/11/07(土) | 赤口 | 一粒万倍日 | 十死日 | 立冬・一の酉 |
| 2026/11/08(日) | 先勝 | 一粒万倍日 | なし | 午前のお参りがおすすめ |
| 2026/11/14(土) | 先負 | 大明日 | なし | 午後からが吉 |
| 2026/11/15(日) | 仏滅 | 巳の日 | なし | 七五三の本来の日 |
| 2026/11/21(土) | 仏滅 | — | 三隣亡 | 三隣亡は主に建築の凶日 |
| 2026/11/22(日) | 大安 | — | なし | 凶日の重ならない大安の日曜 |
| 2026/11/23(月・勤労感謝の日) | 赤口 | — | なし | 3連休の最終日 |
| 2026/11/28(土) | 大安 | 大明日 | 不成就日 | 大安だが下段に凶 |
| 2026/11/29(日) | 赤口 | 大明日 | なし | 11月最後の日曜 |
こうして見ると、11月28日は「大安の土曜」という分かりやすさの裏に不成就日を抱えた日で、凶日なしで大安の週末に当たるのは11月22日だけだと分かります。
選び方の目安は、次の三つです。
- 六曜を重視するなら:11月22日(日)の大安。混雑は覚悟して、早めのご予約を
- 暦注下段の吉日も取りたいなら:11月8日(日)の先勝×一粒万倍日。先勝は午前が吉なので、朝のうちにお参りを
- 本来の日を大切にしたいなら:11月15日(日)。仏滅は「物事が滅する」と書くものの、下段の凶日は重なっていません
11月28日を選ぶ場合も、不成就日は「何事も成就しない」とされる日で、お祝いそのものを禁じる性格のものではありません。気になる方は、写真撮影や会食をこの日にして、ご祈祷は別日にする、といった分け方もできます。月ごとの吉日一覧は七五三の吉日2026でご覧いただけます。
12/21 己巳の日 ─ 金運の看板日に重なる二重の凶
12月21日(月)は、六十干支の周期で60日に一度めぐる己巳の日。弁財天とゆかりの深い金運の日として知られ、この日はさらに大安と大明日も重なります。財布の新調やお参りの日として紹介されやすいのも頷けますね。
ところが下段には、不成就日と十死日が同時に並んでいます。先ほどの規則のとおり、12月7日の大雪から始まる子月は巳の日が十死日。ですから12月の巳の日(12/9と12/21)はどちらも十死日になります。
己巳の日の過ごし方は己巳の日と弁財天の金運に詳しく書きましたが、12/21に限っていえば、弁財天へのお参りや感謝の参拝にとどめ、財布の新調や口座開設など「始める」行動は別の日へ、が落ち着いた選び方でしょう。
12月の「始める」行動に向く、凶日の重ならない吉日は次のとおりです。
- 12月15日(火):大安×一粒万倍日
- 12月16日(水):天赦日×一粒万倍日(赤口なので正午前後に)
- 12月27日(日):大安×一粒万倍日。年内最後の大安の日曜
- 12月28日(月):赤口×一粒万倍日
とりわけ12月16日は、年に数回しかない天赦日と一粒万倍日の重なり。詳しくは2026年12月16日 天赦日×一粒万倍日をどうぞ。12/16に財布を新調し、12/21は弁財天へのお礼参りに──という二段構えにすれば、どちらの日の持ち味も生かせますよ。
ついでに、もう一日。大掃除や煤払いを始める「正月事始め」とされる**12月13日(日)**は、先負×大明日ですが不成就日が重なります。掃除や片付けは「成就させる」種類の行動ではないので、気にしすぎる必要はないでしょう。
凶日が同居する日との付き合い方
最後に、吉日と凶日が同じ日に並んだときの考え方を整理しておきます。
- 凶日の種類を見分ける:十死日・受死日は万事に凶とされる重い凶日。不成就日は「成就しない」、三隣亡は主に建築・移転の凶日と、それぞれ守備範囲が違います
- 行動を「始める」と「感謝する」に分ける:入籍・契約・開業など結果を求める行動は凶日を避け、お参りやお礼、準備や片付けは気にしすぎない
- 動かせない行事は日を責めない:酉の市のように日付が決まっている行事は、その日の中身で調整する
- 下段まで開く習慣をつける:六曜と吉日の名前を見たら、同じ日の凶日欄まで目を通す
不成就日の年間の日付は不成就日2026年カレンダーで一覧できます。福カレンダーの日別ページでは、吉日と凶日を同じ画面に並べて表示していますので、予定を決める前にひと目確かめてみてくださいね。
暦は、良い日を「探す」道具であると同時に、気をつけたい日を「知っておく」道具でもあります。11月22日の穏やかな大安も、12月16日の天赦日も、下段まで開いたからこそ見えてくる一日です。今年の晩秋と師走が、落ち着いた日取りで進みますように。
参考
- 国立天文台 暦象年表(節気・月相の天文値)
- 国立国会図書館「日本の暦」(暦注と暦の歴史)
- Wikipedia「暦注下段」(十死日・不成就日・大明日などの分類)
参考文献・出典
- 吉凶 (Wikipedia 日本語版)— Wikipedia(参照: 2026-05-16)
- 日本の暦 -国立国会図書館-— 国立国会図書館(参照: 2026-05-16)
- 和暦 (Wikipedia 日本語版)— Wikipedia(参照: 2026-05-16)
2026年の暦カレンダー
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暦川 ひなた暦の案内人
- 六曜
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六曜・吉日・暦注下段など、日本の伝統暦を「毎日の暮らしに活かせる知恵」としてやさしく紐解く案内人。難しい暦用語も、身近な例え話で自然と腑に落ちる解説が持ち味。季節の移ろいを感じながら暦を読む楽しさを伝えている。
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本記事は一般的な暦の知識や伝統的な解釈に基づいています。 占いの結果を保証するものではありません。最終的な判断はご自身でお願いします。
免責事項を読む →福カレンダーでは、暦に関するコンテンツを正確かつ分かりやすくお届けするよう努めています。
編集方針について →参考情報:暦注・民俗資料、公的機関の暦情報を参考に編集部が整理しています。
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