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暦注下段

十方暮(じっぽうぐれ)とは?甲申から癸巳まで10日間続く凶日期の意味と2026・2027年の日程

暦川 ひなた暦の案内人·2026.10.13 更新·約10分
十方暮(じっぽうぐれ)とは?甲申から癸巳まで10日間続く凶日期の意味と2026・2027年の日程

この記事でわかること

十方暮(じっぽうぐれ)は、六十干支の甲申から癸巳までの10日間。天地の気が相剋して「労多くして功少なし」とされる選日です。次は2026/11/06〜11/15。五行の仕組み、避けたいこと、2026・2027年の全日程を福カレンダーの暦データで読み解きます。

目次
  1. 1.十方暮とは ─ 天地の気が噛み合わない10日間
  2. 2.10日のうち8日が相剋 ─ 干支の五行で見る仕組み
  3. 3.十方暮に避けたいこと、気にしなくていいこと
  4. 4.2026・2027年の十方暮 全日程カレンダー
  5. 5.2026年11月の十方暮を一日ずつ読む
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カレンダーの日干支をたどっていると、「甲申(きのえさる)」から「癸巳(みずのとみ)」までの10日間に「十方暮」と書かれた暦に出会うことがあります。読みは「じっぽうぐれ」(「じっぽうくれ」とも)。初めて見ると、なんだか途方に暮れてしまいそうな字面ですね。

実はこの十方暮、60日に一度、必ず10日間まとまって巡ってくる凶日期です。次の十方暮は2026/11/06(金)から2026/11/15(日)まで。ちょうど立冬や酉の市、七五三といった晩秋の行事が並ぶ時期と重なります。どんな期間なのか、福カレンダーの暦データと一緒にゆっくり読んでいきましょう。

十方暮とは ─ 天地の気が噛み合わない10日間

十方暮は、暦注下段に数えられる「選日(せんじつ)」のひとつです。十干と十二支を組み合わせた60日周期の中で、21番目の甲申から30番目の癸巳までの10日間を指します。

国立国会図書館の電子展示「日本の暦」では、十方暮を「五行が相剋の関係になる凶日」とし、とくに結婚と相談事に凶と説明しています。名前の「十方」は天・地と東西南北・四隅の八方を合わせた全方位のこと。「暮」はもともと「闇」の意味で、Wikipedia日本語版「十方暮」では別名を「十方闇」としています。四方八方どころか十方すべてが閉ざされて、どこにも気が通わない──そんなイメージの名前なのですね。

市販の暦では、十方暮の日をこんなふうに書き添えることがあります。

労多くして功の少ない日 ──市販の暦に見られる十方暮の注記(Wikipedia日本語版「十方暮」より)

「何をしても絶対にうまくいかない」ではなく、「頑張りのわりに実りが薄い」。この温度感を押さえておくと、十方暮との付き合い方がぐっと楽になりますよ。

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10日のうち8日が相剋 ─ 干支の五行で見る仕組み

なぜこの10日間がひとまとめにされているのでしょうか。鍵は、十干と十二支それぞれが持つ五行(木・火・土・金・水)です。十干の五行と十二支の五行を並べてみると、10日のうち8日で両者が相剋(そうこく)、つまり一方がもう一方を抑えつける関係になっています。

日数干支十干の五行十二支の五行関係
1日目甲申木金相剋(金が木を剋す)
2日目乙酉木金相剋(金が木を剋す)
3日目丙戌火土相生(火が土を生む)
4日目丁亥火水相剋(水が火を剋す)
5日目戊子土水相剋(土が水を剋す)
6日目己丑土土比和(同じ土どうし)
7日目庚寅金木相剋(金が木を剋す)
8日目辛卯金木相剋(金が木を剋す)
9日目壬辰水土相剋(土が水を剋す)
10日目癸巳水火相剋(水が火を剋す)

おもしろいのは3日目の丙戌と6日目の己丑です。この2日は相剋ではないので、理屈のうえでは本来「間日(まび)」にあたります。けれど前後を相剋の日に挟まれているため、その影響を受けて凶日のまま扱われ、暦にも間日とは書かれないのが一般的です。12日間のうち4日に間日が設けられる八専とは、ここが大きな違いですね。

60日周期全体で見ると、十方暮・天一天上・八専は次のように並んでいます。

  1. 十方暮:21番目の甲申〜30番目の癸巳(10日間)
  2. 天一天上:30番目の癸巳〜45番目の戊申(16日間)。十方暮の最終日と同じ癸巳から始まります
  3. 八専:49番目の壬子〜60番目の癸亥(12日間)

癸巳の重なりを差し引いても、60日のうち37日がこの3つのどれかにかかっている計算です。干支の並び全体を眺めたい方は、六十干支ガイドもあわせてどうぞ。

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十方暮に避けたいこと、気にしなくていいこと

十方暮で慎重になりたいとされるのは、人と人、物事と物事を「結ぶ」場面です。気が通い合わない期間だから、新しい縁や話し合いがまとまりにくい、という考え方ですね。

昔から控えたほうがよいとされること

  • 結婚・結納・入籍などの婚礼ごと
  • 相談事・交渉・商談など、相手との合意が必要な話し合い
  • 新しい事業や取引の立ち上げ
  • 旅行の出発や、遠方への移動を伴う大きな計画

気にしすぎなくてよいこと

  • 毎日の仕事や家事、買い物などのふだんの暮らし
  • 掃除や片付け、書類整理といった「整える」作業
  • 神社へのお参りや、すでに決まっている行事への参加
  • 計画を練る、情報を集めるといった準備の時間

十方暮は、凶日のなかでも「動けば損」というより「動いても空回りしやすい」タイプです。大事な話し合いの日程を自由に選べるなら、十方暮が明けた後に回しておくと安心でしょうか。逆に動かせない予定があるなら、六曜や吉日など、暦注下段のほかの要素と重ねて全体で判断すれば十分です。暦注下段の全体像は「暦注下段とは?」でまとめています。

2026・2027年の十方暮 全日程カレンダー

十方暮は60日ごとに巡るので、1年におよそ6回訪れます。福カレンダーの日干支データから、2026年と2027年の全日程を割り出しました。

期開始日(甲申)終了日(癸巳)季節の目安
2026年 第1期2026/01/10(土)2026/01/19(月)真冬
2026年 第2期2026/03/11(水)2026/03/20(金)早春
2026年 第3期2026/05/10(日)2026/05/19(火)初夏
2026年 第4期2026/07/09(木)2026/07/18(土)盛夏
2026年 第5期2026/09/07(月)2026/09/16(水)初秋
2026年 第6期2026/11/06(金)2026/11/15(日)晩秋
2027年 第1期2027/01/05(火)2027/01/14(木)真冬
2027年 第2期2027/03/06(土)2027/03/15(月)早春
2027年 第3期2027/05/05(水)2027/05/14(金)初夏
2027年 第4期2027/07/04(日)2027/07/13(火)盛夏
2027年 第5期2027/09/02(木)2027/09/11(土)初秋
2027年 第6期2027/11/01(月)2027/11/10(水)晩秋
2027年 第7期2027/12/31(金)2028/01/09(日)年またぎ

2027年は大晦日の2027/12/31に甲申が巡るため、第7期が年をまたいで2028/01/09まで続きます。お正月の初詣や新年のあいさつ回りがすっぽり入る並びですが、神社へのお参りは気にしなくてよい側の行動ですから、どうぞ安心してくださいね。

もうひとつ、2027年第1期の3日目、2027/01/07は丙戌の日。七草がゆをいただく人日の節句が、ちょうど十方暮のなかの「本来は間日」にあたる日に重なります。

2026年11月の十方暮を一日ずつ読む

次の十方暮、2026/11/06〜11/15を一日ずつ並べてみましょう。六曜と吉日・凶日は福カレンダーの暦マスターの値です。

日付日干支六曜重なる吉日・凶日・行事
2026/11/06(金)甲申大安大明日
2026/11/07(土)乙酉赤口一粒万倍日・十死日/立冬・一の酉
2026/11/08(日)丙戌先勝一粒万倍日(本来の間日・相生)
2026/11/09(月)丁亥仏滅大明日・三隣亡
2026/11/10(火)戊子大安―
2026/11/11(水)己丑赤口本来の間日・比和
2026/11/12(木)庚寅先勝寅の日・不成就日
2026/11/13(金)辛卯友引―
2026/11/14(土)壬辰先負大明日
2026/11/15(日)癸巳仏滅巳の日/七五三・天一天上の初日

こうして並べると、十方暮は決して「真っ黒な10日間」ではないことがわかりますね。初日の2026/11/06は大安と大明日が重なり、2026/11/08は一粒万倍日です。吉日と凶日が同じ日に重なるとき、どちらを重く見るかは目的しだい。お財布の新調や貯金のスタートなど「自分ひとりで始めること」なら吉日の後押しを素直に受け取り、婚礼や商談のように相手のある話は十方暮が明けてから、という使い分けがおすすめです。

晩秋の行事も、この10日間に集まっています。

  • 2026/11/07(土):立冬で、暦の上ではこの日から冬。酉の市の一の酉もこの日です。一粒万倍日と十死日が同居する日なので、熊手は「一年の商売繁盛を願う縁起物」として気負わず迎えたいですね
  • 2026/11/15(日):七五三の正式日で、十方暮の最終日。同じ癸巳から天一天上が始まり、2026/11/30(戊申)まで続きます
  • お参りや行事そのものは十方暮の「避けたいこと」には入りません。家族のお祝いは、日取りより当日の過ごし方を大切にしたいところです

福カレンダーの日別ページでは、日干支をいつでも確認できます。気になる予定がある日は、干支が甲申から癸巳の間に入っていないか、一日ずつ照らし合わせてみてください。

暦は、人の足を止める関所ではなく、歩き方を教えてくれる道しるべです。十方暮の10日間は、新しい縁を急いで結ぶより、すでにある縁を温め直す時間。次の十方暮が明ける2026/11/16からは、また気持ちよく一歩を踏み出していきましょう。

参考

  • 国立国会図書館「日本の暦」第3章 暦の注記「吉凶を表す言葉④その他」 https://www.ndl.go.jp/koyomi/chapter3/s6.html
  • Wikipedia日本語版「十方暮」 https://ja.wikipedia.org/wiki/十方暮
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📚参考文献・出典

  1. 日本の暦 -国立国会図書館-— 国立国会図書館(参照: 2026-05-16)
  2. 暦計算室— 国立天文台 暦計算室(参照: 2026-05-16)
  3. 旧暦 (Wikipedia 日本語版)— Wikipedia(参照: 2026-05-16)

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  1. 1.十方暮とは ─ 天地の気が噛み合わない10日間
  2. 2.10日のうち8日が相剋 ─ 干支の五行で見る仕組み
  3. 3.十方暮に避けたいこと、気にしなくていいこと
  4. 4.2026・2027年の十方暮 全日程カレンダー
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