2026年7月の易経占い ─ 天山遯×小暑×大暑、「退く勇気」の月を六爻で読む開運カレンダー

この記事でわかること
2026年7月は、十二消息卦で「天山遯(てんざんとん)」が司る未月です。6月の天風姤で兆した一陰がもう一本加わり、下二爻が陰に転じた「陰長陽消」の月。小暑(7/7)と大暑(7/23)の暑気のピークを迎えつつ、陽が静かに山の向こうへ退いていく季節を、遯卦の六爻で読み解きます。七夕・海の日・天赦日(7/19)・土用の丑の配置を占部柚月が案内します。
目次
2026年7月の易経占い ─ 天山遯×小暑×大暑、「退く勇気」の月を六爻で読む開運カレンダー
2026年7月は、易経の六十四卦のなかで「引き際の美学」を告げる天山遯(てんざんとん)が司る月です。前月の天風姤で兆した一陰がもう一本加わり、六爻の下二本が陰に、上四本が陽に並ぶ。山の向こうに陽がゆっくりと退いていく、「退く勇気」の月──小暑・七夕・天赦日・大暑・土用の丑という密度の高い節目を、遯卦の六爻にそって読み解きます。
2026年7月の易経 ─ なぜ「天山遯の月」と呼ぶのか
易経には一年のリズムを十二の卦に写した**十二消息卦(じゅうにしょうそくか)という枠組みがあります。冬至の復卦から一本ずつ陽爻が増え、立夏を越えた5月の乾為天で純陽の頂点に達し、6月の天風姤で最下爻に一本の陰爻が戻ってくる──そして節気が小暑に入ると、陰がもう一本増えて下二爻がそろって陰に転じます。これが遯卦(天山遯)**です。
節月で見た2026年7月は、小暑(7月7日・先負)から立秋(8月7日)前日までの未月にあたります。未月に対応する消息卦はまさに天山遯。上卦が乾(天)、下卦が艮(山)。天の下に山があり、山は動かず、天は遠ざかる象です。福カレンダーの暦計算で追いかけても、7月後半には夏土用(7/20〜8/6)が始まり、土用の丑の日(7/26)で陽気の底を養生しながら、大暑(7月23日)で一年の暑気が最高潮に達する──「陽が極まっているのに、もう退き始めている」という遯卦の矛盾めいた読みと、猛暑のさなかに秋の気配が混じりはじめる現代の体感が、ぴったり響き合います。
2026年は丙午(ひのえうま)の火の年。5月の乾為天で「純火×純陽」の頂点に立ち、6月の姤卦で一陰に出会い、そして7月の遯卦ではその陰に押されるように、陽が山へと退避していく。占部柚月の見立てでは、この配置は「勝ちすぎた陽が、自分から静かに引き下がる練習の月」。攻めの手を手放し、守るべき場所・残すべき関係を見極める時間として7月を読むと、遯卦のメッセージが驚くほど実用的に響きます。
遯卦の卦辞は「遯、亨、小利貞(とん、とおる、しょうていにりあり)」──遯(退く)ことには通ずる道がある、小さな正しさを守ることに利あり。『雑卦伝』は遯を「遯は退くなり」と一言で定義します。ただし、ここでいう「退く」は敗北ではありません。『序卦伝』には「物、久しきに居ることあたわず、故にこれを受くるに遯を以てす」とあり、長く居座ったものは、いつか退かねばならないという自然律として語られています。7月は、その自然律を暦の側から追体験する月です。
天山遯の六爻 ─ 遯尾から肥遯まで、7月の日々に当てはめる
遯卦の六爻は、どのタイミングで、どのように退くかで運命が変わる物語として読まれます。この六段階を2026年7月の31日間に配分すると、次のような「六爻カレンダー」が浮かび上がります。
| 爻 | 爻辞 | 意味 | 対応日(2026年7月) |
|---|---|---|---|
| 初六 | 遯尾、厲 | 尾から遅れて退くのは危うい | 7/1(水・先負)〜7/5(日・先勝) |
| 六二 | 執之用黄牛之革 | 黄牛の革で意志を縛る | 7/6(月・友引)〜7/10(金・赤口) |
| 九三 | 係遯、有疾厲 | 情に引かれて退けない危うさ | 7/11(土・先勝)〜7/16(木・友引) |
| 九四 | 好遯、君子吉 | 好んで退く、君子には吉 | 7/17(金・先負)〜7/20(月・赤口) |
| 九五 | 嘉遯、貞吉 | 嘉(よ)き遯、正道を守れば吉 | 7/21(火・先勝)〜7/27(月・先勝) |
| 上九 | 肥遯、無不利 | 満ち足りた退き、利あらざるなし | 7/28(火・友引)〜7/31(金・大安) |
初六「遯尾(とんび)」(7/1〜7/5)──月頭の5日間は、6月の姤月を締めくくった満月の余韻のなかで遯月が幕を開けます。7/1は満月×大明日×丙子、7/2は半夏生×仏滅×大明日、7/3は大安×寅の日。初六の爻辞「尾から遅れて退くは厲(あや)うし」は、退くと決めたなら先頭を切って動けという戒めです。半夏生は古来「田植えを終える目安」──ここで片をつけられなかった仕事が7月全体に尾を引きます。派手な発信より、6月のクロージング案件を先に一気に片付けてしまうのが吉です。
六二「執之用黄牛之革(これをとるにこうぎゅうのかわをもちう)」(7/6〜7/10)──7/7の小暑で遯月が正式に発動します。この日は小暑×七夕×一粒万倍日×大明日×下弦の五重日、続く7/6は一粒万倍日×巳の日、7/9は大安×大明日、7/10も一粒万倍日。一粒万倍日がこの5日間に3回集中する「蒔き月」の頂点です。六二の爻辞「黄牛の革」は、古代中国で最も丈夫とされた牛革の帯──揺らぎようのない意志で、決めたことを縛り留める爻。小暑の節入り、七夕の短冊、一粒万倍日の起点に乗せて、秋まで運ぶ「決意」を結び付けるのに最適な週です。詳しい暦配置は小暑2026の解説と並べて読むと、七夕×遯卦の響き合いが立体的に見えてきます。
九三「係遯(けいとん)」(7/11〜7/16)──ここが7月前半の山場。7/11〜7/13は六曜・吉日とも静かな3日間が続き、7/14に新月×大明日×己丑、7/15は先勝×寅の日×大明日、7/16も大明日。九三「係がれたる遯、疾あり」は、退きたいのに情・義・過去の約束に引かれて動けない爻。半月ほど経った7月の折り返しで、取引先の義理・家族の事情・過去のプロジェクトが一斉に顔を出すタイミングと重なります。7/14の新月は6/15の新月以来の「月に一度の再起動」。係遯のただ中で意図を刷新する夜として、この新月の暗闇を使ってください。
九四「好遯(こうとん)」(7/17〜7/20)──ここからが2026年7月の主役。7/17は繊月×大明日、7/18は巳の日、そして7/19は天赦日×一粒万倍日×大安×甲午──1年6回しかない天赦日に、一粒万倍日・大安・午年の午の日(甲午)が重なる5重の大吉日です。さらに翌7/20は海の日×三日月で、夏土用(7/20〜8/6)の入りでもあります。九四「好める遯、君子吉、小人否(ずん)」の爻辞は、進んで退くことのできる者にこそ吉が訪れると告げる、遯卦のなかで最も清々しい爻。2026年7月19日は7月19日最強開運日の解説でも詳述している通り、新しい財布の使い始め・長期プロジェクトのキックオフ・重要な退職や転職の決断を乗せる1年に数回しかない窓です。遯卦の九四は「攻めながら退く」最高の布石の爻──この日にひとつ大きな決断を置いてください。
九五「嘉遯(かとん)」(7/21〜7/27)──嘉(よ)き遯の1週間。7/21は上弦、7/22は一粒万倍日×大明日×上弦、そして7/23は大暑(節入り)×上弦×戊戌。二十四節気のうち最も暑気の厚い節入りが、遯卦の真ん中の爻で迎えられます。続く7/24・7/25は大明日、7/25は大安×大明日×十三夜、そして7/26は土用の丑の日×赤口×辛丑。2026年の夏土用は、立秋までの18日間のうち丑の日が1日しかない希少な年──夏の土用2026の解説や土用の丑の日2026ガイドで詳述している通り、「二の丑なし」の珍しい配置です。九五「嘉き遯、貞しくして吉」の爻辞は、退くこと自体を祝福できる境地を示します。大暑で陽気を究め、土用で体を養い、月末に向けて静かに陽を手放していく──この1週間を土用の養生食・鰻・身体のケアに充てれば、遯卦の九五が告げる「嘉き遯」が現実の暮らしに降りてきます。
上九「肥遯(ひとん)」(7/28〜7/31)──月末4日間は、九五で祝福された遯が豊かに、満ち足りて退く締めの爻。7/28は友引×十三夜、7/29は満月×大明日×甲辰、7/30は巳の日×大明日、そして7/31は大安×一粒万倍日×大明日×丙午──2026年は丙午の年で、月末にその干支の日(丙午の日)が回ってくる象徴性の高い1日です。上九「肥遯、利あらざるなし」の爻辞は、**何をしても利益になる「完成された退き」**の境地。7月の学びを胸に、8月の否卦(天地否)に向けて静かに夏の扉を閉じる3日間として設計してください。
2026年7月の「遯山スコア」上位4日 ─ 編集部の読み解き
遯卦の六爻と7月の暦を掛け合わせ、福カレンダー編集部が組み立てた「遯山スコア」──退くことで逆に運気が立ち上がる4日の選抜です。
7月19日(日・大安)天赦日×一粒万倍日×甲午──九四「好遯」のただ中に天赦日が重なる、2026年下半期の最重要日のひとつ。天赦日は年6回のうち、残り(3/5・5/4・5/20・7/19・10/1・12/16)の4回目にあたり、上半期を閉じて下半期を開く象徴の日です。さらに甲午は60日干支の31日目、午年の午の日という二重の午。九四の爻辞「好める遯、君子吉」は「進んで退くことを選べる人にこそ吉が訪れる」と告げます。2026年の財布買い替え・転職届の提出・長期プロジェクトの着手・結婚・開業──「退く勇気」を伴う決断に最も強く後押しが働く1日です。詳しい暦配置は7月19日最強開運日の解説を併読すると、遯卦の九四と天赦日の関係がはっきり見えます。
7月7日(火・先負)小暑×七夕×一粒万倍日×大明日──遯月の入り口。小暑の節入り、七夕の短冊、一粒万倍日の起点が1日に集結する年に1度の日です。六二「執之用黄牛之革」の初日として、秋まで運ぶ意志を結び付けるのにこれ以上ふさわしい1日はありません。短冊に願いを書くとき、「〜したい」ではなく「〜を手放す」「〜から退く」という形で書くと、遯卦の月意にぴったり乗ります。先負のため、意志を固める作業は午後から始めるのが六曜的にも合理です。
7月23日(木・先負)大暑×上弦×戊戌──九五「嘉遯」の中心日。二十四節気で一年最も暑気の厚い節入りに上弦の月が重なる、陽気と月齢の交点です。「嘉き遯、正道を守れば吉」──暑さに負けて道を外さなければ、退くこと自体が吉となる。大暑の日は、体力勝負で突進するのではなく、エアコンの効いた静かな場所で、夏の折り返しの決算会議に充ててください。
7月31日(金・大安)一粒万倍日×大明日×丙午──月末最強の「締めの1日」。上九「肥遯、無不利」の完成形として、7月の学びを棚卸しし、8月の否卦(天地否)に向けて静かに扉を閉じる日です。2026年の干支である丙午の日が月末の大安・一粒万倍日と重なる希少性は、年のテーマである「丙午の火」を自らの意志で鎮める象徴。7月の成果を8月に持ち越すための「確約」「決済」「整理」に充てる1日として、遯卦の卦意に完全に沿った配置です。
これら4日の詳しい暦データは、2026年7月の暦ハイライトと並べて読むと、遯卦の爻辞と吉日・節気の重なりが一枚の地図として浮かび上がります。
易経×福カレンダー ─ 7月を読むためのワンポイント
遯卦は六十四卦のなかで、「勝っているうちに退く」潔さを教える卦です。易経では勝ち続けることよりも、退くべきときに退けることのほうが難しいとされています。敗北のあとに退くのは誰でもできる──しかし、まだ力が残っているときに、自分の意志で陣を引き払える人は少ない。2026年7月は、その稀少な訓練を暦の側から受け取る月です。
占部柚月の経験では、遯月に「疲れた」「飽きた」「重い」と感じる仕事・関係があれば、それは九三の係遯が自分の足元で立ち上がったサイン。無理に続けようとせず、7月の6つの爻にそって段階的に距離を取ることで、8月の否卦(天地否)で本当に残すべきものだけが手元に残ります。
もし7月の途中で「自分はいま遯卦のどの爻にいるのか?」を知りたくなったら、擲銭法による自分で占う手順を参照してください。三枚の硬貨で六爻を立て、遯卦が現れたなら──この記事の爻辞があなた自身の7月の地図になります。また、卦の構造や六十四卦全体のなかでの遯の位置を確認したい方は易経六十四卦の早見表が入り口として役立ちます。
前月6月の「天風姤×芒種×夏至、陰始生の月」と並べて読むと、一陰から二陰への移り変わりが一連の物語として立ち上がります。6月の姤卦で一陰と出会い、7月の遯卦でその陰がもう一本増える──自然界では夏至を過ぎれば日が短くなり、小暑・大暑で暑さが極まっても、立秋(8月7日)で秋の気配が混じり始める。易経はこの移ろいを、人間の生き方の教科書として2500年前から記述してきました。
8月の否卦(天地否)では、陰と陽が完全に分離して「塞がり」の月を迎えます。そこへ向けての静かな退避の月が、この2026年7月。福カレンダーの月次占いシリーズは、こうして季節と易経の呼吸を一年かけて辿っています。次の月も、同じ暦の窓から空を見上げましょう。
参考文献・出典
- 易経 (Wikipedia 日本語版)— Wikipedia(参照: 2026-05-16)
- 日本陰陽五行学会— 日本陰陽五行学会(参照: 2026-05-16)
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本記事は一般的な暦の知識や伝統的な解釈に基づいています。 占いの結果を保証するものではありません。最終的な判断はご自身でお願いします。
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