土用の丑の日2026 ─ 7月26日は一の丑のみ、「二の丑なし」の希少な鰻デー

この記事でわかること
2026年の土用の丑の日は、立秋当日(8月7日20時43分 JST、NAOJ公式値)の扱いで解釈が分かれる希少な年。暦学厳密派では7月26日(日・辛丑)のみ、市販カレンダーや業界慣例派では7月26日と8月7日の二の丑あり。両説を整理して紹介します。
目次
土用の丑の日2026 ─ 暦学厳密派は「7月26日のみ」、慣例派は「二の丑あり」の解釈分かれる年
2026年の夏、土用の丑の日は立秋(2026年8月7日20時43分 JST、国立天文台公式値)の扱いをめぐって解釈が分かれる希少な年です。立秋当日(8/7 癸丑)を土用に含めない暦学厳密派では7月26日(日・辛丑)の一度きり。一方、神宮館・高島易断系の運勢暦をはじめとする業界慣例派は8月7日を「二の丑」として数えます。本記事は厳密派の立場から「1回きり」の鰻デーを丁寧に読み解きます。
まず2つの解釈を整理する
2026年は立秋がちょうど丑の日(8/7 癸丑)に当たる、暦学的にきわどい配列です。土用の終わりをどこに置くかで、二の丑の有無が分かれます。
| 解釈 | 土用期間 | 丑の日 | 採用しているところ |
|---|---|---|---|
| 厳密派(本記事) | 7/20〜8/6(立秋前日まで) | 7/26のみ | 立秋の瞬間で秋に切り替わるとする立場 |
| 慣例派 | 7/21〜8/7(立秋当日含む) | 7/26 + 8/7 | 神宮館・高島易断系、市販カレンダー多数、うなぎ業界 |
両者とも立秋の日付(2026年8月7日 20時43分 JST、NAOJ公式値)は同じで、土用と秋の境界をどこに引くかの違いです。市販カレンダーや贈答の場面では慣例派(二の丑あり)が広く使われており、福カレンダーでは別記事 土用の丑の日2026はいつ?暦で読む鰻の開運カレンダー で慣例派の立場も解説しています。
本記事では、立秋の瞬間(黄経135度到達)を境に「土用 → 秋」と切り替わる暦学厳密派の立場に基づいて、2026年7月26日を「一の丑のみ」の年として読み解きます。
2026年、厳密派では土用の丑の日は7月26日ただ一日
厳密派の立場では、2026年の夏の土用の丑の日は次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日付 | 2026年7月26日(日曜日) |
| 六曜 | 赤口 |
| 十二支(日) | 辛丑(かのと・うし) |
| 月相 | 上弦〜十三夜(月齢11.72) |
| 直前の節気 | 大暑(7月23日) |
| 分類 | 一の丑(厳密派は二の丑なし/慣例派は8/7を二の丑とする) |
福カレンダーの暦データベース(NAOJ 公式値に準拠)で確認すると、この日の次に丑の日が巡ってくるのは8月7日(癸丑)です。8月7日は立秋の瞬間(20時43分 JST)を含む日であり、立秋当日を秋の初日として扱う厳密派では同日をもって土用は明けています。慣例派は立秋当日も土用最終日に含めて二の丑(8/7)と数えますが、本記事ではNAOJの立秋瞬時刻を境界とする厳密派の解釈を採用します。
近年の一の丑・二の丑の変遷(厳密派の解釈)
| 年 | 一の丑 | 二の丑 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2024年 | 7月24日(水) | 8月5日(月) | 二の丑あり |
| 2025年 | 7月19日(土) | 7月31日(木) | 二の丑あり |
| 2026年 | 7月26日(日) | —(慣例派は8/7) | 解釈分かれる年 |
| 2027年 | 7月21日(水) | 8月2日(月) | 二の丑あり |
夏土用 2026 の正確な期間 ─ NAOJ 立秋時刻から逆算する
土用の丑の日の正確な日付を決めるには、まず土用の期間そのものを特定する必要があります。
立秋の定義と NAOJ の公式発表
立秋とは、二十四節気のひとつで、太陽の黄経がちょうど135度に達する瞬間を指します。国立天文台(NAOJ)が毎年2月に公表する「暦要項」がこの瞬間を JST で発表しており、2026年の立秋は2026年8月7日 20時43分と定められています。
夏土用の入りと明け
夏土用の入りは立秋の約18日前、明けは立秋の前日です。2026年の場合、次のように決まります。
| 項目 | 日付 | 備考 |
|---|---|---|
| 夏土用の入り | 2026年7月20日(月) | 赤口・海の日 |
| 大暑 | 2026年7月23日(木) | 太陽黄経120度 |
| 一の丑 | 2026年7月26日(日) | 赤口・辛丑 |
| 夏土用の明け | 2026年8月6日(木) | 壬子・大明日 |
| 立秋 | 2026年8月7日(金)20時43分 | 黄経135度の瞬間 |
野分蓮は、この日付決定の根底には「太陽の位置を観測して季節を刻む」という古来からの天文暦の思想があると考えています。雲をつかむような季節の移ろいを、恒星の運行という物差しで客観化する ─ 暦は千年以上続く自然科学の記録そのものなのです。
なぜ7月20日が土用入りになるのか
立秋(8月7日)から日数を遡ると次のようになります。
- 8月7日の前日 = 8月6日(土用明け)
- 8月6日から17日遡ると 7月20日 = 夏土用の入り
暦学の分野では「土用の入りは立春・立夏・立秋・立冬それぞれの約18日前」と記述されますが、実際の日数は立秋の時刻によって17日または18日と微妙に変わります。2026年は立秋が8月7日 20時台の夜に入るため、同日を立秋日として扱う慣例に従い、7月20日〜8月6日の18日間が夏土用となります。
なぜ「二の丑」がない年になるのか ─ 12日周期と18日期間の算術
福カレンダーの編集部では、この「二の丑なし」の希少性を読者にお伝えしたく、その数理的背景を整理しました。
十二支の巡りは12日
日々の十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)は12日を1周期として巡ります。したがって、任意の期間に「丑の日」が何回入るかは、その期間の日数を12で割ることで概算できます。
18日間の土用に丑の日は1回か2回
夏土用は18日間なので、18 ÷ 12 = 1.5。つまり、最初の丑の日がいつ現れるかによって、期間内の丑の日は1回(二の丑なし)か2回(二の丑あり)になります。
具体的には、土用入りから数えて最初の丑の日が入り後7日以上経って現れる場合、次の丑(12日後)は土用を越えて立秋後に巡ってしまい、二の丑が成立しません。2026年の夏土用の入りは7月20日(乙未、未の日)で、そこから6日後の7月26日が一の丑。12日足すと8月7日で、これは土用の明けた翌日 ─ 立秋当日 ─ に当たるため、二の丑は存在しないのです。
二の丑の出現確率と2026年の位置付け
福カレンダーの暦データベースで過去20年を検証すると、二の丑がある年は約55%、ない年は約45%の比率でした。数字だけ見るとほぼ半々ですが、体感的には「二の丑あり」のほうが印象に残りやすく、「1回きり」の年は見過ごされがちです。2026年はその「見過ごされがちな希少年」に当たります。
7月26日の暦コンディションを読み解く
赤口の日に鰻を食べる時刻の工夫
7月26日の六曜は赤口です。赤口は六曜の中では不吉とされる日ですが、正午を挟む午の刻(11時〜13時)のみは吉という例外則があります。鰻のランチを楽しむなら、暦の知恵としてこの時間帯を狙うのが理にかなっています。
- 11時前の開店直後や13時を大きく過ぎた遅いランチより、正午前後の来店が暦上は望ましい
- 通販・デリバリーで受け取る場合も、配達指定を正午前後にすると赤口の吉刻と重なる
- 夕食でいただく場合は、夕刻は赤口の凶刻に戻るため、酢の物や梅干しなど「う」のつく副菜を添えて気を調える
日干支「辛丑」の五行的な意味
7月26日の日干支は**辛丑(かのと・うし)**です。
- 辛(かのと): 五行では「金」。精錬された金属、刃物、宝石の気
- 丑(うし): 五行では「土」。湿った大地、貯蔵、育成の気
東洋の陰陽五行説では、土は金を生む相生の関係(土生金)にあります。辛丑は「土が金を生む」関係性を内包した日干支で、蓄えたものを磨き上げて価値に変える気配が強い日と解釈されます。土用期間中の丑の日に鰻を食べ、体という「土」を整えることで、秋以降の実りに向かう力を蓄える ─ 暦の視点から見ると、単なる夏バテ対策を超えた意味合いが見えてきます。
月相 ─ 十三夜に近い上弦過ぎの月
7月26日の月齢は11.72。上弦を越えて十三夜(満月の2日前)に近づく膨らんだ半月です。福カレンダーの月齢データベースによると、この日は日没後に南の空高く輝き、23時頃に西へ沈みます。鰻を食した後の夕涼みには、十三夜月を眺める静かな時間が似合うでしょう。
土用の丑の日に鰻を食べる由来 ─ 平賀源内説の再検証
広く伝わる平賀源内発案説
江戸時代中期の蘭学者・平賀源内(1728-1780)が、夏に売り上げの落ちた鰻屋から相談を受け、「本日丑の日」と書いた張り紙を掲げるよう助言した ─ これが土用の丑の日に鰻を食べる風習の発端という説は、広く流布しています。
ただし、この源内発案説は江戸時代の一次史料に明確な記述がなく、明治以降の文献に現れた伝承であるという研究者の指摘もあります。野分蓮の調査では、源内の著作集や書簡にこの逸話を直接裏付ける記述は見出せませんでした。一説としては有力ですが、断定は避けるのが誠実な姿勢でしょう。
源内説より古い「丑の日に"う"のつく食べ物」の風習
源内説の真偽は措くとして、丑の日に「う」のつく食べ物を食べると夏負けしないという言い伝えは、江戸期以前から存在したと考えられています。十二支の「丑」を読みの頭音で「う」と結びつける言葉遊びは、日本各地の年中行事に散見される発想です。
- 鰻(うなぎ): ビタミンA・B群が豊富な夏の滋養食
- 梅干し(うめぼし): クエン酸で疲労回復、食中毒予防
- 瓜(うり): 水分補給、体を冷やす
- 饂飩(うどん): 消化が良く弱った胃に優しい
- 馬肉(うま): 高タンパクの夏スタミナ食
福カレンダーの関連記事「土用の丑の日に食べるもの ─ うなぎ以外の「う」のつく開運食材」では、これらの食材を暦の視点で掘り下げています。
「土用」「丑」「鰻」が揃う意味の重層性
東洋思想の観点から重ねて見ると、この風習には三層の意味が読み取れます。
- 土用 = 四立の前の「土の気」が盛んな時期
- 丑 = 五行では「土」に属する十二支
- 鰻 = 川底の泥(土)に棲む生き物
土・土・土の三重奏。土の気が最も濃く集まる日に、土のエネルギーを体に取り入れる ─ そう捉えると、科学的な栄養学とは別の次元で、この習わしが千年近く受け継がれてきた理由が見えてくるように思えます。
2026年夏土用の「間日」 ─ 土いじりを解禁できる日
土用と土いじりの禁忌
土用の期間中は、土を動かす作業(庭仕事、基礎工事、引越し、井戸掘りなど)を避けるべきとされてきました。土公神(どくじん)と呼ばれる土の神が土中を司る時期で、下手に土をかき乱すと祟りがあるという民間信仰に基づく禁忌です。
もっとも、18日間丸ごと土に触れられないのは現実的に困難です。そこで古くから間日(まび)と呼ばれる例外日が設けられてきました。夏土用の間日は卯・辰・申の日で、この日は土公神が天上に上がっているため、土いじりをしても構わないとされます。
2026年夏土用の間日一覧
福カレンダーの日干支データベースで2026年夏土用の期間を精査すると、間日は次の4日です。
| 日付 | 曜日 | 日干支 | 間日区分 |
|---|---|---|---|
| 7月21日 | 火 | 丙申 | 申の日 |
| 7月28日 | 火 | 癸卯 | 卯の日 |
| 7月29日 | 水 | 甲辰 | 辰の日 |
| 8月2日 | 日 | 戊申 | 申の日 |
庭のプランター入れ替え、小規模な植え替え、家具の搬入なども、厳密には「土を動かす」行為に含まれると解釈されることがあります。気にされる方は上記の間日を選ぶと安心でしょう。
2026年夏土用カレンダー ─ まとめ
| 日付 | 曜日 | 暦の出来事 |
|---|---|---|
| 7月20日 | 月 | 夏土用の入り・海の日 |
| 7月21日 | 火 | 間日(申の日) |
| 7月23日 | 木 | 大暑 |
| 7月26日 | 日 | 一の丑(赤口・辛丑) |
| 7月28日 | 火 | 間日(卯の日) |
| 7月29日 | 水 | 間日(辰の日) |
| 8月2日 | 日 | 間日(申の日) |
| 8月6日 | 木 | 夏土用の明け |
| 8月7日 | 金 | 立秋(20時43分 JST) |
厳密派の立場では2026年の土用の丑の日はたった一日。忙しい夏の中で見落としがちな「1回きり」の鰻デーを、赤口の吉刻(午の刻:正午前後)に合わせて大切に味わいたい日です。一方、市販カレンダーや業界慣例派にもとづいて8月7日も二の丑として鰻を楽しむのも、もちろん間違いではありません。詳しくは 土用の丑の日2026はいつ?暦で読む鰻の開運カレンダー をご覧ください。
関連記事
- 土用の丑の日2026はいつ?暦で読む鰻の開運カレンダー(慣例派・二の丑あり版)
- 春土用2026 ─ 4月17日から始まる「土いじりを避ける」18日間
- 土用の丑の日に食べるもの ─ うなぎ以外の「う」のつく開運食材
- 大暑とは?一年で最も暑い時期の暦
- 立秋とは?暦の上での秋の始まり
- 暑中見舞い・残暑見舞い2026 ─ 送る時期と暦のマナー
- 中部の土用丑の日とうなぎ文化
この記事は福カレンダー編集部の野分蓮(干支と暦の研究家)が、国立天文台「暦要項」令和8年版および福カレンダーの暦データベース(1926-2126年、NAOJ 公式値検証済み)を参照して執筆しました。立秋の時刻・日干支・月相はすべて NAOJ 検証済みのデータに基づいています。
参考文献・出典
- 年中行事 (Wikipedia 日本語版)— Wikipedia(参照: 2026-05-16)
- 文化財オンライン (文化庁)— 文化庁(参照: 2026-05-16)
- 日本の暦 -国立国会図書館-— 国立国会図書館(参照: 2026-05-16)
2026年の暦カレンダー
次に読む

野分 蓮干支と暦の研究家
- 十干十二支
- 二十四節気
- 自然暦
十干十二支・二十四節気・自然と暦の関わりを、歴史と科学の両面から掘り下げる研究家肌の編集者。古文書の記述と現代の気象データを突き合わせるような、知的好奇心を刺激する考察記事を得意とする。
この編集者の記事を見る →この記事について
本記事は一般的な暦の知識や伝統的な解釈に基づいています。 占いの結果を保証するものではありません。最終的な判断はご自身でお願いします。
免責事項を読む →福カレンダーでは、暦に関するコンテンツを正確かつ分かりやすくお届けするよう努めています。
編集方針について →参考情報:暦注・民俗資料、公的機関の暦情報を参考に編集部が整理しています。
関連する夢シンボル
鰻の夢の意味|吉夢?凶夢?暦で読み解く滋養と金運のシンボル
鰻の夢は、万葉集の時代から日本人が「夏負けに克つ滋養」と「うなぎのぼりの出世運」を託してきた、最も生命力に満ちた水中の吉夢。福カレンダー独自の暦夢マトリクスで、六曜×月齢×土用の丑の日から鰻の夢を立体的に読み解き、2026年7月26日(日)赤口×十三夜×辛丑の一の丑のみという希少な暦の意味、7月19日(日)大安×天赦日×一粒万倍日の三大開運日との重なりを占部柚月が解説します。
蜻蛉(とんぼ)の夢の意味|暦で読み解く「勝ち虫」武運シンボル
蜻蛉の夢は、神武天皇が国見で「秋津洲」と讃え、戦国武将が「勝ち虫」と兜に刻んだ前進のみの勝負運のシンボル。福カレンダー独自の暦夢マトリクスで、立秋×大安、白露×一粒万倍日、2026年9月26日(土)大安×満月×一粒万倍日、10月1日(木)仏滅×天赦日×一粒万倍日の暦上クリティカル日を、占部柚月が六曜×月齢×節気で立体的に解読します。
浴衣の夢の意味|恋愛・夏祭り・暦で読み解く吉夢と凶夢とは?意味・読み方・2026年の日程を解説
【夢占い】浴衣の夢の意味|恋愛・夏祭り・暦で読み解く吉夢と凶夢の意味・由来・読み方をわかりやすく解説。2026年の【夢占い】浴衣の夢の意味|恋愛・夏祭り・暦で読み解く吉夢と凶夢はいつ?暦の知識として知っておきたいポイントをまとめました。







