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自然と暦

春の土用2026|4月17日〜5月4日の過ごし方と暦の禁忌

野分 蓮干支と暦の研究家·2026.04.15 更新·約7分
春の土用2026|4月17日〜5月4日の過ごし方と暦の禁忌

この記事でわかること

2026年の春の土用は4月17日〜5月4日。土いじり禁忌の由来から間日(まび)の活用法、GW前半に重なる暦の意味まで、暦研究の視点で解説します。

目次
  1. 1.土用とは何か——季節を「つなぐ」18日間の原理
  2. 2.春の土用の禁忌——なぜ「土いじり」を避けるのか
  3. 3.2026年 春の土用 間日カレンダー
  4. 4.GW前半×春の土用——暮らしの知恵として読む
  5. 5.暦が教える「立夏」への準備
  6. 6.福カレンダー編集部メモ

春の土用2026|4月17日〜5月4日の過ごし方と暦の禁忌

「土用」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、夏の鰻かもしれません。しかし暦の原理に立ち返ると、土用は年に4回——春夏秋冬それぞれに存在します。2026年の春の土用は**4月17日(金)から5月4日(月・みどりの日)**まで。ゴールデンウィーク前半と重なるこの期間、古来の禁忌にはどんな合理性が隠れているのか。福カレンダー編集部の野分 蓮が、暦の一次資料をひもときながら考察します。

土用とは何か——季節を「つなぐ」18日間の原理

土用の起源は、中国古代の五行思想にあります。木・火・土・金・水の五つの要素を四つの季節に当てはめると、ひとつ余る。その「土」を各季節の終わりに配分したのが土用です。

具体的には、立春・立夏・立秋・立冬のそれぞれ前18日間が土用と定められています。春の土用であれば、立夏(2026年は5月5日)の前18日間、すなわち4月17日〜5月4日がその期間にあたります。

国立天文台の暦要項にもとづくと、2026年の四季の土用は以下のとおりです。

季節土用入り土用明け(節入り前日)節気
冬の土用1月17日(土)2月3日(火)立春 2月4日
春の土用4月17日(金)5月4日(月)立夏 5月5日
夏の土用7月20日(月)8月6日(木)立秋 8月7日
秋の土用10月20日(火)11月6日(金)立冬 11月7日

暦の研究家として補足すると、この18日間という数字には天文学的な裏づけがあります。1年を五行で均等に割ると、360日 ÷ 5 = 72日。四季にひとつずつ分配すると72 ÷ 4 = 18日。季節の境目に挟まれた18日間は、気候の転換を身体が受け止めるための「猶予期間」とも解釈できるのです。

春の土用の禁忌——なぜ「土いじり」を避けるのか

土用期間中にもっともよく知られる禁忌が「土を動かしてはならない」というものです。庭仕事、畑の耕作、地鎮祭、建築の基礎工事など、土に関わる行為は凶とされてきました。

この禁忌の背景には、五行思想の論理があります。土用の期間は「土の気」が最も強くなるとされ、土を掘り返すことは土の神(土公神・どくじん)の怒りに触れるという信仰が生まれました。江戸時代の暦注書『暦林問答集』にも「土用中は土を犯すべからず」と明記されています。

しかし農事暦の実態を見ると、18日間もの農作業停止は現実的ではありません。そこで考案されたのが「間日(まび)」の仕組みです。

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2026年 春の土用 間日カレンダー

間日とは、土用期間中でも土の神が地上を離れるとされる日で、土いじりをしても差し支えないとされます。春の土用の間日は巳・午・酉の日です。

日付曜日十二支備考
4月17日金酉土用入り・間日
4月25日土巳間日
4月26日日午間日
4月29日水酉昭和の日・間日

2026年の春の土用の間日は4日間です。うち4月29日は昭和の日と重なるため、GW前半に庭仕事やDIYを予定している方にとっては数少ない「暦的に差し支えのない日」となります。

特徴的なのは、土用入りの4月17日がそのまま間日(酉の日)にあたること。18日間の禁忌期間が「間日」で始まるのは少し珍しい巡り合わせで、土の気が動き始める直前に最後の作業を済ませる好機とも読めます。

GW前半×春の土用——暮らしの知恵として読む

2026年のゴールデンウィーク前半(4月29日〜5月4日)は、まるごと春の土用期間と重なります。この事実を暦の視点から読み解くと、いくつかの示唆が浮かびます。

引っ越し・DIY・庭仕事

GW中に引っ越しやDIYを計画している場合、間日を意識するだけで暦との折り合いがつきます。GW期間中の春の土用の間日は4月29日(酉) の1日のみ。昭和の日の祝日と重なるこの日を庭仕事・地鎮祭などの「土を動かす作業」に充て、4月30日〜5月4日は室内の整理、買い出し、旅行の準備に回すのが暦的には理にかなった過ごし方です。

旅行・お出かけ

土用は「土」に関する行為が禁忌であって、旅行や外出そのものは制限されません。ただし古来の養生訓では、季節の変わり目に無理をしないことが説かれています。春の土用は、晩春から初夏への気候の転換期。朝晩の寒暖差が大きく、体調を崩しやすい時期でもあります。

福カレンダーの5月の暦と開運カレンダー2026では、立夏以降の過ごし方も詳しく解説しています。

「戊(つちのえ)」の食養生

夏の土用に「う」のつく食べ物(うなぎ以外の開運食材はこちら)を食べる習慣は有名ですが、春の土用にも食養生の知恵があります。五行で春の土用に対応するのは「戊(つちのえ)」の気。甘味を持つ食材——さつまいも、かぼちゃ、とうもろこしなどの「土」から生まれる恵みが、胃腸を整え季節の変わり目を乗り越える助けになると考えられています。

暦が教える「立夏」への準備

5月5日の立夏をもって、暦の上では夏が始まります。春の土用はその助走期間。国立天文台の暦要項によると、2026年の立夏は5月5日5時52分(JST)に節入りします。

この18日間を「季節の仕込み期間」と捉えるのは、現代の養生にも通じる発想です。衣替えの準備、冷房のフィルター掃除、夏に向けた体力づくり——暦の禁忌を文字どおりの「やってはいけないこと」としてではなく、季節の切り替えを意識するきっかけとして活用するのが、現代における暦との付き合い方ではないでしょうか。

なお、春の土用明けの翌日・5月5日はこどもの日であると同時に、端午の節句でもあります。菖蒲湯で邪気を払い、夏の訪れを身体で受け止める——暦はこうして、季節の境目に小さな儀式を用意してきました。

福カレンダー編集部メモ

春の土用は、暦好きにとっては「隠れた主役」のような存在です。夏の土用の丑の日ほど知られていませんが、季節の変わり目を暦で読み解く面白さが凝縮されています。

福カレンダーの日別運勢ページでは、土用入りの4月17日以降の暦注を日ごとに確認できます。間日の日付を手帳に書き込んでおくだけで、GWの予定が少し変わるかもしれません。

次の天赦日は5月4日——春の土用明けの日であり、GW中の祝日(みどりの日)でもあります。暦の吉日と季節の転換点が重なるこの日については、福カレンダーの吉日カレンダーで詳細をご確認ください。

千年の観察記録が教えてくれるのは、季節は突然には変わらないということ。春から夏へ、18日間の橋を渡るような気持ちで——この土用を、どうぞゆっくりお過ごしください。

(文:野分 蓮/福カレンダー編集部)

📚参考文献・出典

  1. 年中行事 (Wikipedia 日本語版)— Wikipedia(参照: 2026-05-16)
  2. 文化財オンライン (文化庁)— 文化庁(参照: 2026-05-16)
  3. 日本の暦 -国立国会図書館-— 国立国会図書館(参照: 2026-05-16)

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野分 蓮

野分 蓮干支と暦の研究家

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十干十二支・二十四節気・自然と暦の関わりを、歴史と科学の両面から掘り下げる研究家肌の編集者。古文書の記述と現代の気象データを突き合わせるような、知的好奇心を刺激する考察記事を得意とする。

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