お彼岸2026年はいつ?春・秋のお墓参りマナーと過ごし方ガイド

この記事でわかること
**お彼岸(おひがん)**は、春分・秋分を中心とした7日間にご先祖様を供養する日本独自の仏教行事です。2026年の日程、お墓参りのマナー、ぼたもちとおはぎの違いまで詳しく解説します。
目次
お彼岸2026年はいつ?春・秋のお墓参りマナーと過ごし方ガイド
お彼岸は春と秋の年2回、ご先祖様を供養する大切な期間です。2026年の日程からお墓参りのマナー、ぼたもちとおはぎの違いまで、お彼岸の過ごし方を詳しく解説します。
お彼岸とは
なぜお彼岸は、春分・秋分という二十四節気の節目に合わせて営まれてきたのか——この問いを追っていくと、仏教伝来と日本古来の太陽信仰が出会った地点に行き着きます。
お彼岸(おひがん) は、春分と秋分を中日(ちゅうにち)とした前後3日間、合計7日間の仏教行事です。語源はサンスクリット語「パーラミター(pāramitā)」の漢訳「到彼岸(とうひがん)」——「悟りの岸に到る」という意味の仏教用語に由来すると考えられています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 期間 | 年2回(春・秋)各7日間 |
| 中日 | 春分の日・秋分の日 |
| 由来 | 仏教用語「到彼岸(とうひがん)」 |
| 主な行事 | お墓参り、仏壇の掃除、お供え |
| 意味 | ご先祖様を供養し、自分自身も修行する期間 |
興味深いのは、この習慣がインドにも中国にも見当たらない、日本独自の仏教行事である点です。日本書紀には806年(大同元年)の彼岸会の記録があり、これが文献上最も古い記述とされています。仏教の浄土思想と、日本古来の太陽信仰・祖霊崇拝が出会い、平安期から1200年ほどかけて「春分・秋分にご先祖様を偲ぶ7日間」として定着したと考えられています。
「彼岸」と「此岸」
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 彼岸(ひがん) | 悟りの世界(あの世・極楽浄土) |
| 此岸(しがん) | 迷いの世界(この世) |
春分・秋分の日には、太陽が真東から昇り真西へ沈みます。浄土思想では西方に極楽浄土があるとされるため、この二日は「あの世とこの世がもっとも近づく日」と考えられてきました。太陽が天文学的に真西へ落ちる現象を、宗教的な意味合いと重ね合わせた——観察と祈りが結びついたところに、お彼岸という行事の独自性があると考えられています。
2026年のお彼岸日程
春のお彼岸(3月)
| 項目 | 日付 | 曜日 |
|---|---|---|
| 彼岸入り | 3月17日 | 火曜日 |
| 中日(春分の日) | 3月20日 | 金曜日・祝日 |
| 彼岸明け | 3月23日 | 月曜日 |
秋のお彼岸(9月)
| 項目 | 日付 | 曜日 |
|---|---|---|
| 彼岸入り | 9月20日 | 日曜日 |
| 中日(秋分の日) | 9月23日 | 水曜日・祝日 |
| 彼岸明け | 9月26日 | 土曜日 |
[!TIP] 2026年の春のお彼岸は3月20日(金)が祝日のため、土日と合わせて3連休になります。お墓参りの計画を立てやすい年です。
お墓参りのマナー
持ち物チェックリスト
| 持ち物 | 用途 |
|---|---|
| 線香・ライター | お供え・供養 |
| ロウソク | 灯明を灯す |
| 花(菊、カーネーションなど) | お供えの花 |
| お供え物(お菓子、果物など) | ご先祖様へのお供え |
| 掃除用具(タオル、バケツ) | 墓石の清掃 |
| 数珠 | 合掌時に使用 |
| ゴミ袋 | 後片付け用 |
お墓参りの手順
| 順番 | 行動 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 掃除 | 墓石を水で洗い、周りの雑草を取る |
| 2 | お供え | 花、食べ物、飲み物を供える |
| 3 | 線香をあげる | 火をつけて香炉に立てる |
| 4 | 合掌・礼拝 | 故人を偲び、感謝の気持ちを伝える |
| 5 | 後片付け | 食べ物のお供えは持ち帰る(腐敗・鳥害防止) |
[!IMPORTANT] お供えの食べ物は、お参りが終わったら持ち帰りましょう。墓地に放置すると鳥や動物が荒らす原因になります。
お彼岸の過ごし方
7日間の過ごし方
お彼岸の7日間は、仏教の「六波羅蜜(ろくはらみつ)」——悟りの岸に到るための6つの実践——を中日(春分または秋分)を挟んで配置した期間と考えられています。「パーラミター」を漢訳して「波羅蜜」、それを6項目に分けたものが六波羅蜜です。布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧——これらは大乗仏教の主要経典で繰り返し説かれる実践徳目で、お彼岸の各日に当てはめることで「ご先祖様を供養しながら自分自身も整える」7日間とする発想が、平安期から鎌倉期にかけて成立したとされています。
| 日 | 修行 | 意味 |
|---|---|---|
| 1日目(彼岸入り) | 布施(ふせ) | 人に施しをする |
| 2日目 | 持戒(じかい) | 規律を守る |
| 3日目 | 忍辱(にんにく) | 苦しみに耐える |
| 4日目(中日) | お墓参り・先祖供養 | ご先祖様に感謝 |
| 5日目 | 精進(しょうじん) | 努力を続ける |
| 6日目 | 禅定(ぜんじょう) | 心を落ち着ける |
| 7日目(彼岸明け) | 智慧(ちえ) | 正しい判断をする |
お彼岸にやると良いこと
| 行動 | 理由 |
|---|---|
| お墓参り | ご先祖様への感謝を伝える |
| 仏壇の掃除 | 清浄な空間を整える |
| ぼたもち・おはぎを供える | 小豆の赤色で邪気を払う |
| 断捨離・片付け | 心身を浄化する |
| 自分を振り返る | 六波羅蜜の実践 |
ぼたもちとおはぎの違い
同じもの?違うもの?
ぼたもちとおはぎは基本的に同じ食べ物です。季節によって呼び名が変わります。
| 項目 | ぼたもち | おはぎ |
|---|---|---|
| 季節 | 春のお彼岸 | 秋のお彼岸 |
| 名前の由来 | 牡丹(ぼたん)の花 | 萩(はぎ)の花 |
| あんこ | こしあんが多い | つぶあんが多い |
| 大きさ | やや大きめ(牡丹のイメージ) | やや小さめ(萩のイメージ) |
なぜ小豆を使う?
小豆の赤い色に邪気を払う力を見出す感覚は、東アジアに広く分布していると指摘されています。中国では古くから赤色を陽の気を強める色と捉え、邪気除けの食材として小豆を用いる習慣がありました。日本でも『古事記』に小豆の記述が見え、平安期以降は祝い事や祭事の食材として深く根付いていったと考えられています。お彼岸にぼたもち・おはぎを供えるのは、こうした「赤い色の魔除け」と「希少だった砂糖を使う特別感」が結びついた結果と捉えられています。
お彼岸中の吉日(2026年春)
お彼岸期間中にお墓参りをするなら、吉日を選ぶとさらに良い供養になるとされています。
| 日付 | 曜日 | 暦の情報 |
|---|---|---|
| 3月17日 | 火曜日 | 彼岸入り |
| 3月18日 | 水曜日 | — |
| 3月20日 | 金曜日 | 春分の日(中日・祝日) |
| 3月21日 | 土曜日 | 仏滅 |
[!NOTE] お墓参りは吉日にこだわる必要はありません。お彼岸の7日間であればいつでも大丈夫です。大切なのはご先祖様を想う気持ちです。
よくある質問
Q: お彼岸にお墓参りに行けない場合はどうすればいい?
A: 自宅の仏壇に手を合わせるだけでも十分です。お線香を焚き、ご先祖様に感謝の気持ちを伝えましょう。お墓の方角に向かって合掌するのも良いとされています。Q: お彼岸に引越しや結婚式をしても大丈夫?
A: 仏教的には問題ありませんが、「お彼岸は先祖供養の期間」という認識が強いため、気にされる方もいます。親族の意向を確認するのが無難です。Q: お彼岸のお供え物は何が良い?
A: ぼたもち(春)・おはぎ(秋)が定番です。そのほか、故人が好きだったお菓子や果物も喜ばれます。お花は菊やカーネーションが一般的です。Q: 春のお彼岸と秋のお彼岸で何か違いはありますか?
A: 基本的な過ごし方は同じですが、お供えの呼び名が異なります(春:ぼたもち、秋:おはぎ)。また、秋のお彼岸は収穫への感謝の意味も込められています。Q: お彼岸は日本だけの行事ですか?
A: はい、お彼岸は日本独自の仏教行事です。インドや中国にはこの習慣はなく、日本古来の先祖崇拝と仏教が融合して生まれました。まとめ
お彼岸は、ご先祖様への感謝と自分自身を見つめ直す大切な期間です。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 春のお彼岸 | 3月17日〜23日(中日:3月20日) |
| 秋のお彼岸 | 9月20日〜26日(中日:9月23日) |
| 過ごし方 | お墓参り、仏壇掃除、ぼたもちのお供え |
| お供え | 春はぼたもち、秋はおはぎ |
サンスクリット語の「パーラミター」から漢訳された「到彼岸」、太陽が真西に沈む春分・秋分の天文現象、日本古来の祖霊崇拝、そして六波羅蜜の実践——これらが千年単位で重なり合い、お彼岸という日本独自の仏教行事が形作られてきたと考えられています。歴史が習慣を生み、天文観測が日付を定め、信仰が意味を与え、現代に手渡された7日間。中日に手を合わせる一瞬は、こうした幾層もの文化的記憶を今ここで結び直す行為とも言えるのかもしれません。
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参考文献・出典
- 二十四節気 (Wikipedia 日本語版)— Wikipedia(参照: 2026-05-16)
- 暦計算室— 国立天文台 暦計算室(参照: 2026-05-16)
- 日本の暦 -国立国会図書館-— 国立国会図書館(参照: 2026-05-16)
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野分 蓮干支と暦の研究家
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十干十二支・二十四節気・自然と暦の関わりを、歴史と科学の両面から掘り下げる研究家肌の編集者。古文書の記述と現代の気象データを突き合わせるような、知的好奇心を刺激する考察記事を得意とする。
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