霜降(そうこう)はいつ?2026年の日付と初霜・冬支度

この記事でわかること
霜降(そうこう)は二十四節気の第18番目、2026年は10月23日。露が凍って霜となる晩秋の節気で、二十四節気のなかで唯一「霜」を冠します。『暦便覧』の言葉、初霜と紅葉が生まれる仕組み、霜始降・霎時施・楓蔦黄の三候、旬の味覚と冬支度まで、霜降の意味と2026年の過ごし方を解説します。
目次
霜降(そうこう)はいつ?2026年の日付と初霜・冬支度
霜降(そうこう)は、朝露が凍って霜へと変わる晩秋の節気。紅葉が最盛期を迎え、暦は冬の入り口・立冬へと近づきます。二十四節気で唯一「霜」を冠するこの節気の意味と、2026年の日付・過ごし方を解説します。
霜降とは?
露が凍る、ただそれだけの変化が、なぜ一年の節目に選ばれたのでしょうか。
江戸時代の暦の解説書『暦便覧(こよみびんらん)』(天明7年/1787年)は、霜降を 「露が陰気に結ぼれて、霜となりて降るゆゑ也(なり)」 と説明しています。ひとつ前の寒露(かんろ)で「冷たくなった露」が、さらに陰の気を増してついに凍りつき、白い霜となって地に降りる――暦はその一点の変化を捉えて、晩秋の節目としたのです。
興味深いのは、二十四節気のなかで「霜」の字を冠する節気は、この霜降ただ一つだということです。「露」を主題にした節気が白露・寒露と二つあるのに対し、霜は霜降に一度きり。露が冷え(白露)、さらに冷たくなり(寒露)、ついに凍る(霜降)――水滴が水蒸気から露へ、露から霜へ、やがて氷へと姿を変えていく秋の三か月を、古人は「露・霜」というわずかな手がかりで克明に書き分けていました。気象観測の道具を持たない時代に、夜明けの野に立って草の上の一滴を見つめ続けた観察の積み重ねが、霜降という二文字には凝縮されています。
太陽黄経が210度に達した瞬間が霜降の始まり。秋の最後の節気であり、次の立冬からは暦のうえでいよいよ冬が始まります。
2026年の霜降はいつ?
| 項目 | 日付 |
|---|---|
| 2026年の霜降 | 10月23日(金) |
| 霜降の期間 | 10月23日〜11月6日頃 |
| 次の節気 | 立冬(りっとう)11月7日(土) |
[!NOTE] 霜降は毎年10月23日〜24日頃に訪れます。太陽黄経が210度に達した瞬間が、その年の霜降の始まりです。
なお2026年の霜降入り(10月23日)は六曜では仏滅にあたりますが、「蒔いた一粒が万倍に実る」とされる一粒万倍日でもあります。前日10月22日は弁財天にゆかりの己巳(つちのとみ)の日、10月26日には満月が巡り、晩秋の澄んだ夜空に大きな月が懸かります。
2026年〜2030年の霜降日
| 年 | 霜降の日 | 曜日 |
|---|---|---|
| 2026年 | 10月23日 | 金曜日 |
| 2027年 | 10月24日 | 日曜日 |
| 2028年 | 10月23日 | 月曜日 |
| 2029年 | 10月23日 | 火曜日 |
| 2030年 | 10月23日 | 水曜日 |
霜降の日付は太陽の位置で決まるため、年によって10月23日か24日に揺れます。2027年は一日遅い10月24日です。
霜降の由来と意味
漢字の意味
「霜降」は文字どおり「霜が降りる」を表します。
- 霜 … 地表や草木に凍りついた氷の結晶
- 降 … 天から降りてくる
実際の霜は空から降ってくるわけではなく、地面近くの水蒸気が冷えた地表で直接凍りつく「昇華」という現象です。けれども古人の目には、夜明けにいつのまにか白く置かれた霜が、まるで夜空から降りてきたように映ったのでしょう。陰陽五行思想では、白く冷たく澄んでいく晩秋は「金気(ごんき)」が極まる季節とされ、霜の白さもその気配と重ねて受け止められてきました。
七十二候(霜降の時期)
霜降の約15日間は、さらに3つの候に分かれます。
| 候 | 時期 | 意味 |
|---|---|---|
| 初候 | 10/23〜27頃 | 霜始降(しもはじめてふる)― 霜が初めて降りる |
| 次候 | 10/28〜11/1頃 | 霎時施(こさめときどきふる)― 小雨がしとしと降る |
| 末候 | 11/2〜6頃 | 楓蔦黄(もみじつたきばむ)― 楓や蔦が黄葉・紅葉する |
霜が降り(初候)、時雨が通り(次候)、そして山が色づく(末候)――霜降の三候は、晩秋から初冬へと景色が移ろう十五日間を、そのまま一筋の物語のように描いています。とりわけ末候「楓蔦黄」は、紅葉狩りがいよいよ本番を迎える合図です。
初霜と紅葉 ─ 寒暖差が描く晩秋の色
霜降を語るうえで欠かせないのが、「初霜」と「紅葉」の深い結びつきです。
初霜が降りるのは、明け方の地表近くの気温がおよそ0度まで下がったとき。よく晴れて風のない夜は、地表の熱が空へ逃げる「放射冷却」が進み、霜が降りやすくなります。「霜が降りた朝は日中よく晴れる」と昔から言われるのは、この仕組みゆえです。
そして同じ寒暖差が、紅葉を鮮やかに染め上げます。気温が下がると、葉は緑色のもとである葉緑素(クロロフィル)を分解し始めます。すると、それまで緑に隠れていた黄色い色素(カロテノイド)が現れて銀杏などが黄葉し、楓では葉に残った糖から赤い色素(アントシアニン)が新たに作られて紅葉します。昼と夜の気温差が大きいほど色は冴え、初霜が降りるほど冷え込む晩秋に、紅葉が最も美しくなるのはそのためです。霜と紅葉は、同じ「冷え」が生んだ二つの晩秋の表情なのです。
紅葉前線は北から南へ、山から里へと下りてきます。霜降のころは東北や山間部が見頃のピーク、関東以西の平地は11月中旬以降へと、約一か月かけて錦が広がっていきます。
霜降の時期の行事・風習
秋の土用と冬支度
霜降をはさむこの時期は、立冬前の「秋の土用」にあたります。古来、季節の変わり目である土用は体調を崩しやすいとされ、無理を避けて身を整える期間とされてきました。江戸時代の農村では、霜降の頃に綿入れ(綿を入れた防寒着)を出し、屋根を葺き直し、薪を蓄えて――暦の合図に合わせて冬支度を進めるのが習わしでした。「霜が降りたら冬の支度」という暮らしのリズムは、暖房の整った今もどこか体に残っています。
実りへの感謝 ─ 神嘗祭から新嘗祭へ
10月中旬には、その年の新穀を伊勢神宮に捧げる神嘗祭(かんなめさい)が営まれ、11月23日の新嘗祭(にいなめさい/勤労感謝の日)へと、実りに感謝する宮中の祭りが続いていきます。収穫を終えた田に霜が降りるこの時期は、一年の恵みに感謝し、静かに季節を送る頃でもあります。
なお10月31日のハロウィンも霜降の期間にあたります。もとは秋の収穫祭と祖霊を迎える古代ケルトの行事で、収穫への感謝という点では、日本の晩秋の祭りと根を同じくしています。
霜降の旬の味覚
冷え込みが深まる霜降は、滋味あふれる秋の味覚が出そろう頃。「霜が降りると甘みが増す」と言われる野菜も多く、寒さは実りの仕上げでもあります。
| 食材 | 特徴 |
|---|---|
| 柿 | 「柿が赤くなれば医者が青くなる」。ビタミンC・カロテンが豊富 |
| さつまいも | 食物繊維とビタミンが豊富。焼き芋がおいしい季節 |
| 里芋 | 煮物の主役。体を温め、滋養を養う |
| りんご | みずみずしく、食物繊維のペクチンが豊富 |
| 鯖(さば) | 「秋鯖」は脂がのって旨みが増す時期 |
焼き芋、里芋の煮っころがし、鯖の味噌煮、柿なます――体を内から温める料理で、深まる秋を味わいたいものです。
霜降の過ごし方
晩秋の霜降は、寒暖差が一年でもっとも大きくなる時期。心地よく過ごすための要点を挙げます。
- 寒暖差への備え:日中は暖かくても朝晩は冷え込みます。羽織れる一枚を携え、首・手首・足首を温めて。
- 乾燥対策:空気が乾き始める頃。喉と肌の保湿を意識し、温かい飲み物で体を潤しましょう。
- 紅葉でひと息:色づく木々を眺めて歩くだけでも、気分が晴れ、季節の移ろいを実感できます。霜降は外に出る値打ちの高い節気です。
- 七五三の準備:11月15日に向け、着物や参拝の手配を始めるのにちょうどよい頃合いです。
よくある質問(FAQ)
Q: 霜降の読み方は?
A: 「そうこう」と読みます。和牛の「霜降り(しもふり)肉」とは字は同じでも別の言葉です。
Q: 初霜はいつ降りますか?
A: 地域差がありますが、平野部でも霜降の頃(10月下旬)から初霜が観測され始めます。よく晴れて風のない冷え込んだ朝に降りやすくなります。
Q: 霜降と寒露の違いは?
A: 寒露(10月上旬)は「露が冷たくなる」頃、霜降(10月下旬)は「その露が凍って霜になる」頃です。霜降のほうがさらに気温が下がり、冬が近づいています。
Q: 2027年の霜降はいつですか?
A: 2027年の霜降は10月24日(日)です。太陽の位置で決まるため、年により10月23日か24日になります。
まとめ
霜降は、露が凍って霜となり、秋が静かに幕を下ろす節気です。
- 2026年の霜降:10月23日(金)/期間は11月6日頃まで
- 意味:露が陰気に結ぼれて霜となる、晩秋の節気(二十四節気で唯一「霜」を冠する)
- 見どころ:初霜、紅葉の最盛期、冬支度の始まり
寒暖差が描く美しい紅葉を楽しみながら、来たる冬へと支度を整えていきましょう。次の節気は、暦のうえで冬の始まりを告げる立冬(11月7日)です。
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参考文献・出典
- 二十四節気 (Wikipedia 日本語版)— Wikipedia(参照: 2026-05-16)
- 暦計算室— 国立天文台 暦計算室(参照: 2026-05-16)
- 日本の暦 -国立国会図書館-— 国立国会図書館(参照: 2026-05-16)
2026年の暦カレンダー
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野分 蓮干支と暦の研究家
- 十干十二支
- 二十四節気
- 自然暦
十干十二支・二十四節気・自然と暦の関わりを、歴史と科学の両面から掘り下げる研究家肌の編集者。古文書の記述と現代の気象データを突き合わせるような、知的好奇心を刺激する考察記事を得意とする。
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